○○サイエンティスト 2
「それに他にもある。
コレも枠沢が気づいたんだが。
君たちもよく知っている
量体力学だが-----」
モンローの言葉に枠沢は-----。
「モンロー。
それは」
「マアいいじゃないか」
枠沢はシブシブ同意する。
モンローはそれを受けて。
「君たちはどう思うね。
あのわけのわからん量体力学とやらを」
「わけのわからん-----と言われましても」哲斗。
「どういう-----ことですか。
量体力学といえば
対称性力学と並んで
二十世紀を代表する
偉大な理論のはずですが。
この二つの理論がなければ
二十世紀の科学は
ここまで発展しなかった
と言われている理論のはずですが」
シオリもそのあたりはくわしいらしい。
「ホウ-----君はそのあたりにも
興味があるのかね」
「はい-----一応」
シオリは控えめに。
モンローはうれしそうに。
「例えば
中性子や陽子は
電子の集合体ではない。
量体力学では
そうなっているが。
それでクォートなどという
わけのわからんモノを考え出して」
「それは-----。
量体力学では常識では。
陽子と電子の質量を足した値が
中性子の質量よりも軽いためで-----。
もし中性子が陽子と電子の結合して
出来たものならば
当然、中性子の方が
軽くならなければならないはず-----。
ですが」シオリ。
「結合時にエネルギーを放出する。
そのために出来たものは。
化合物は軽くなるわけか。
この場合
中性子の方が軽くならなければ
かね」モンロー。
「はい。
先生もご存知のように」
モンローはニヤリと。
「そこがおかしいんだよ。
コレは結合ではなく
ベーター崩壊だろう。
融合ではなく分裂だろう。
中性子が陽子と電子に分裂するんだろう。
だったら
君たちの常・識・から言えば。
あ・く・ま・で・も・君たちの常識から言えばだよ。
中性子が分裂して
エネルギーを放出して
陽子と電子に分かれる。
そうすると
どうなる。
中性子の質量よりも
陽子と電子を足した値が
軽くて当然となるんじゃないのかね」
モンローは-----。
「コレもわけのわからない話だが
実際に中性子がベーター崩壊して
陽子と電子に分かれたんだろう。
それをどうして
そのように考える必要があるのかね。
誰が考えても
中性子は
陽子と電子から
出来ているんじゃあないのかね」
シオリは何の事か-----。
「コレを元に。
量体力学では
中性子は陽子と電子の結合したものではない。
だから陽子も中性子も
電子の集合体ではない。
などと言っているようだが。
まあ-----妙な事には
その後で
ニュートルなどと言う
わけのわからないものを考え出して。
中性子は
陽子と電子とそのニュートルを
合わせたモノだと言っている。
それじゃあ、先に言った
中性子は陽子と電子を足した、云々。
のくだりはどうなる。
ニュートルなどというモノがあれば
陽子にしろ中性子にしろ
電子と陽電子によって出来ている。
それプラス
そのニュートル。
そういう考え方もありじゃあないのかね。
あまりお勧めはしない考え方だがね。
-----。
いったいどれが正しいのか。
マアいい。
とにかく
中性子がベーター崩壊して
陽子と電子になっているのにね。
陽子は。
中性子もだが
あれはやはり電子と陽電子のの集合体だよ。
全てではないにしてもね。
そうでないならば
加速器で陽子同士を衝突させた時に、
あれほど電子や陽電子が飛び出してくる現象を
どう説明するつもりだ。
クォートなどと
わけのわからん事を言う者もいるがね。
何が中量子だ。
あんなものは
陽子や中性子が壊れていく過程で、
タダ単に電子と陽電子の固まりが
数百個集まっているにすぎん。
それがたまたま霧箱に現れたのだろう。
その電子の集合体の崩壊過程を
たまたま捉えたに過ぎないのに。
千八百個ほどの電子と陽電子のかたまりが
数百個、数十個と徐々に小さく
バラバラになりながら
砕けていく。
そういう事だろう。
だから安定でもなんでもない。
それですぐに崩壊するんだろう。
だから電子と陽電子がその時に
大量に出てくるんじゃないのかね。
アレだけたくさん電子と陽電子が出てきていて
どうして陽子や中性子は
電子と陽電子で出来ているとならないのか。
まあいいか。
とにかく。
そんなモノを○○中量子だの
△△中量子だのと言っているだけだ。
それで。
わけのわからん
クォートかね。
あんなものを考え出したんだろうが。
中量子論にしてもそうだ。
何が原子核と電子が
光子でキャッチボールをしているだと。
原子核と電子が引き合っているのは
このせいだ。
原子核内の
陽子と中性子は
中量子でキャッチボールしている、だ。
中量子をキャッチボールする事で
引力が生じるだと。
そんな事があるのかね。
では地球と太陽は
月でキャッチボールでもしているのかね。
それが引力の元というわけだ。
失礼
太陽と地球は
重力子でキャッチボールか。
だったら何と何なら
月でキャッチボールなんだろうね。
だいたいあの中量子理論。
ボードとか言うわけのわからん者が出てきて、
原子核の周りを回る電子は
エネルギーを失って
最後には原子核に衝突してしまう。
などと言う。
わけのわからん事を考えた事から
始まっているわけだし。
だったら地球はどうなる。
太陽のまわりを回っている事によって
エネルギーを失うかね。
太陽の引力によって引っ張られて
太陽の周りを回っているんだろう。
どこにエネルギーを失う原因がある。
だったら電子も同じじゃないのかね。
原子核により引っ張られて
原子核の周りを回っている。
どこでエネルギーを失うのかね。
荷電粒子が動けばエネルギーを失うのかね。
真っ直ぐに動けばエネルギーを失うのかね。
方向を変えれば-----どうやって方向を変えるのかねえ。
他から力が加わらなければ
方向など変わらないだろうに。
慣性の法則だよ-----
エネルギーを失うのかね。
太陽のような大きな星が動けば
エネルギーを失うのかね。
他の惑星や恒星の重力の影響で
エネルギーを失うのかね。
電子が運動エネルギーを失ってだとか。
角運動量がどうだとか。
中には電荷を失ってと言う者までいるらしいが。
例えば
地球が太陽の周りを回っていて
重さが減るのかね。
太陽も同じだ。
それと同じで
電子は電荷を失うのかね。
原子核も同じだ。
電子が運動すれば電荷がなくなるのかね。
太陽が運動すれば重さが減るのかね。
全くワケが-----。
それで原子核の周りでは
電子は飛び飛びの値しか取れない。
決まった軌道しか回れないか。
そのような事を考えたらしいが。
軌道から外れれば
下の軌道に墜ちるらしい。
そう言えば
太陽の周りを回る惑星も
飛び飛びの軌道しかとれないのかね。
ボールの法則では。
それ以外の軌道をとると
下の安定した軌道に
墜ちるのかね。
まあいいか。
マア君たちの理論では
電子は原子核の周りを
高速で回っているらしいが。
本当にそうなのかね。
電子がまわれば
もし回っていればどうなる。
そのまわりにはものすごい磁場が
生じるんじゃないのかね。
電場は乱れるしね。
そんなものないしね。
本当に回っているのかね。
まあ磁石というモノもあるがね。
マアいい。
それに陽子と中性子をくっつけておくために
その中量子とやらが
その原子内に存在するならば
その質量はどうなるね。
当然、その分。
原子自身
その分、重くなるはずではないのかね。
すると
原子は。
例えばヘリウムの場合
その重さは陽子が2個
中性子が2個。
その上で
その中量子とやらが
-----コレは電子の重さの二百倍くらいらしいが-----
二つかね、四つかね。
加わる事になる。
その分、重くなるはずだろう。
しかしそのような事はないしね。
その辺りにある物質にしてもそうだろう。
中量子とやらが存在する分
重くなっているのかね。
アインツの対称力学にしてもそうだ。
アレはローレの変換がおかしいんだ。
光を波としてあつかっているのか
粒子としてあつかっているのか
はっきりと-----。
波ならば媒質中での速度は
一定だしね。
粒子ならば
その物体を打ち出した
発射装置の速度が加わる事になる。
波ならば媒質が動いても
媒質内での速度は変わらんが
粒子ならだ。
それに光を通す媒質は
エークトか。
静止しているのか
動いているのかはっきりしない。
地球と一緒に動いているのか
それとも
絶対空間とやらと同じで止まっているのか。
そのあたりの検討があまり-----だ。
それで初学者が迷うんだ。
光を粒子と考えるか、波と考えるか。
そのあたりをチャンと説明していないからね。
その当時は光は粒子としての性質と
波としての性質を持つ。
などという思い込みはなかったしね。
マイクとモートスはどう考えていたのかね。
彼らは光を波として-----。
まあいいか。
地球上ではエークトはどうなっているかだ。
地球の動きに対して
地球はご存知のとおり
太陽の周りを公転しながら
さらに自転しているしね。
つまり絶対空間に対しては
確実に動いているわけだ。
そしてエークトに対してはどうなのか。
そのあたりの考え方を
はっきりと説明しておくべきだろう。
マイクとモートスは
光をエークト内を伝搬する
波として捉えていたのかね。
そのエークト内を移動する地球。
その地球の動きを
光を使い知ろうとしたわけだろう。
それで初学者が-----だ。
まあ光は波なんだが。
粒子などではない。
粒子ならば
光を粒子として
あのマイクとモートスの実験を考えれば
実験は成功した事になるしね。
測れなくてもいいわけだよ。
電車の中でボールを上へ投げた場合、
電車の中から見れば
真っ直ぐ墜ちてくるしね。
しかし
外から見れば
電車の横方向の速度が加わって
放物運動になる。
タダその時の光の速度は
光速を越えているがね。
電車の外から見たボールと同じでね。
光が物体から発射されて加速され
光の速度を越えていれば
あの計算は合うわけだしね。
まあこのマイクとモートスの時代
まだ対称力学はなかったしね。
物体が光の速さをこえてもいいわけだし。
光が物体なら
速度を持った物体から
光が発射された場合
その時の“粒子たる光の速度”は
“光速”プラス“その物体の速度”
になってもいいわけだしね。
まあ光は波なんだがね。
何度も言うが。
だからアレは
エークトの対して
地球がどう動いているか
それを念頭に入れて考える必要があるわけだ。
地球の重力に引きずられて
エークトも同じに動いているのか。
それとも
エークトはあくまでも静止していて
地球のみが動いているのか。
そのあたりをそれぞれの仮定の元に
検討しなおすべきだろう。
何度も言うが
それで初学者が-----だよ。
だから本当に地球の、
イヤ惑星か。
恒星もあるね。
その重力の影響を受けて。
エークトかね。
それとも空間かね。
それが引きずられているか
どうなのか。
コレを検証する必要がある。
例えば遠く離れた恒星からの光が
惑星や別の恒星の近くを通過する際、
どのようになるかだよ。
それを調べる必要が-----だよ。
そう言えば
対称性力学では
光は
重力に引きずられるんだったよね。
まあいいか。
それに
レーザージャイロというモノを知っているかね」
「レーザージャイロ-----ですか」
「あの航空機に積んでいる」シオリ。
「そう。
そのレーザージャイロだ。
アレの構造は
そのマイクとモートスの実験装置と
同じようなモノじゃあないのかね。
あのレーザージャイロ。
面白いねえ。
航空機の速度は測れても、
地球の絶対空間に対しての速度は
測れないらしい。
どうしてなのかね。
そう言えば普通のジャイロもそうだね。
それに速度を測れるという事は
光速を越えているんじゃあないのかね。
レーザー光は」
シオリは-----どう答えていいのか。
「まあいい。
今の技術ならば
マイクとモートスの実験装置くらい
レーザーなり何なりを使って
もっと小型に出来るだろうに。
飛行機にでも自動車のでも
積めるくらいにね。
そのレーザージャイロのようにだ。
それで実験しなおしてはどうかね。
ここだけの話
マイクとモートスの実験装置と同じような
レーザーを使った装置もあるようだしね」
(このくだりは
-----以降同様の内容にモノも含め-----
あくまでもモンロー個・人・の
○○サイエンティスト振りを
示すためのものであり
現実にもし仮に
類似の理論なり何なりが存在したとしても
全く別物であり
当小説とは全く関係ないものである-----著者注)
シオリもどう言っていいのか。
その様子に。
「失礼ですが。
先生-----方は
その理論-----も-----原因で」
「すまない-----モンローには」枠沢が。
「大学を追われた」哲斗。
“まあ現代物理を代表する
この二大理論をここまで-----。
二十世紀の科学の発展は
この二大理論によって
もたらされたと言っても
過言ではないのに。
それに○○の電磁論は。
現在の無線通信の基本となる理論。
この理論がなければ
テレビもラジオも”
二人とも無言。
「それと-----」シオリは言いにくそうに。
「なんだね」モンロー。
「日本列島隆起論については-----。
是非一度、
直接お聞きしたいと」シオリ。
「あれか-----」モンローは枠沢を。
枠沢は苦笑い。
「あれも枠沢が考えたことなんだが」
枠沢はモンローに任せるという仕草。
モンローは。
「日本は数百万年前海の底だった。
それが隆起したのは
ユーラシアプレートが長さ数百キロ
幅数十キロに渡り
砕け
プレートと地殻の間に
入り込んだせいだ。
それにより日本列島は隆起し
逆に日本海は陥没した。
という事ですが」シオリ。
「そう。
よく知っているね。
太平洋プレートは
ユーラシアプレートに潜り込んでいる。
逆に言うと
ユーラシアプレートは太平洋プレートにより
押し上げられているわけだ。
その力により砕けてもおかしくわけだ。
プレートがね。
長さ数百キロ幅数十キロにわたってね。
その時の地震の規模はどのくらいだったのか。
砕けたプレートが数百メートル
いや数キロか
持ち上がるんだからね。
それにより日本列島は隆起し
今の日本になった。
そういうことだよ。
しかし考えてみたまえ。
このような事は他のプレート境界でも
起こっているはずだよ。
地震波で調べればわかるはずなんだがね。
砕けたプレートが元のプレートの
上なり下なりに入り込んでいるはずだしね。
ボーリング調査をすれば。
地層が一致するはずだ」モンロー。
「ですが誰も-----」シオリ。
「まあそういうことだ」
モンロ。ーは苦笑いを。
枠沢も。
シオリも哲斗も-----。
“これでは-----仕方ないか”
「マアいい。
枠沢には感謝しとるしな。
そのおかげで-----リドニテスを。
とにかく何だ-----」言葉につまり。
「ですからそのような理論で造ったつもりで
実は別の-----だったかな。
マアいい。
では、これを見てもどうかね」
スタールはポケットから
銃のような形の装置を取り出した。
「これは
そのガンマー線スペクトル発生装置。
これで例えば。
枠沢を撃つ」
スタールは枠沢へ向け。
哲斗とシオリへ向け。
何も起こらない。
スタールは妙な表情を。
しかし-----
何も言わない。
枠沢をジッと。
それも一瞬。
哲斗たちは全くそれに気づかない。
「次はこの二人を撃つ」
結果は。
二人は一瞬にしてリドニテスに。
等身大の。
哲斗もシオリも。
「もちろん。
スイッチを切り換えれば
巨大化させる事もできる。
元に戻す事も。
もっとも彼らの場合、
本人が変身したくなければ
この装置を使っても
変身できないようになっているが」
「スゴイ」二人とも。
「ですが」シオリ。
「信じられないかね。
まあいい」
「では、レーザーですか。
あんなもの、どうやって
生物が」シオリ。
モンローはニヤリ。
「これも枠沢の考えなんだが。
例えばホタルを見てみたまえ」
「ホタルですか」シオリ。
「ホタルは光を出して光っているだろう。
生物なのに」モンロー。
「しかしあれはルシフェリン、ルシフェラーゼの
反応によるものですし」
「だったら怪獣も光を出してもかまわないだろう。
その光をレーザー化しただけだよ」
「ですがルシフェリン等では
とてもあのような威力は」
「もちろんそうだよ。
だからそれを参考にね。
さらに強力な光を出せるような
分子構造のものを合成して使っている。
重力波のスペクトルを出せるものも作ったしね」
「それをレーザー化-----ですか」シオリ。
「それより君たち。
君たちは
二人ともリドニテスになりたいとは思わんかね。
いや-----女性。
女性はもう二三日かかるか」スタール。
“今日中にできるという報告も受けてはいるが”
「我々が-----。
ですか」哲斗。
二人とも顔を見合わせた。
ポケットから例の金属ケースを。
錠剤を取り出した。
「枠沢は反対だろうが。
これを飲みさえすれば
すぐにリドニテスになれる。
私は世界中の人間全てを
リドニテスにしたいと思っている。
それが私の理想だ。
すばらしい世の中になる。
そう
枠沢の協力さえあれば
君はその光栄ある部外者第一号になれる。
女性はまだ無理だが。
どうかね」
二人とも無言。
モンローは枠沢の反応を確めるように。
「まあいい。
君たちがリドニテスになれば
枠沢も考えを変えるかも知れんしな。
まあ、無理強いはできんしな。
よく考えてくれ。
女性のリドニテス。
いや
レムルレディーだったな。
枠沢が女性は女性らしい名前の方がいいと言うので
そうしたんだが
もすぐに生まれる。
だから心配ない」
“これは早くレムルレディーも造らねばな。
しかし誰に最初に飲ませるかだが-----”
モンローはシオリをジッと。
「枠沢先生もどうですか」
バドが。
リドニテスの姿で。
「ぜひ我々の仲間に」ライグも。
「現在のリドニテスには
致命的な欠点があります」バド。
「こら。よさんか。
枠沢には薬をもう渡してある。
後は枠沢次第だ。
それにこのお二人が」モンロー。
「しかし」バド。
「枠沢先生さえ協力して下されば。
きっと」ライグ。
「いったいどういう」
「いや。
変身時間が」
スタールは枠沢を。
「変身時間が」シオリ。
「短いのです」バド。
「どの位ですか」シオリ。
「数十分ほどの間しか
変身していられません。
一度の変身で。
しかも一度変身すると
その後、また変身するためには
何時間も間を置かなければなりません」
「それは-----」哲斗。
「それで-----すぐもとの姿に」シオリ。
「そう言えば。
よく考えれば
せっかくリドニテスになったのだから
リドニテスの姿のままでいればいいのか。
何も人の姿に戻らなくても」哲斗。
「それができないのです」ライグ。
「そういう事だ。
巨大化。あるいはリドニテス化した時の
原子の安定性に問題があるようだ」
「しかし-----モンロー。
その問題は」枠沢。
モンローが枠沢の言葉をさえぎった。
「枠沢。
お前が協力してくれれば
すぐにでも解決すると思っている」
モンローは枠沢をジッと。
「そう。それでお前の力が必要なんだ」モンロー。
「それで二錠も薬を。
私をそう、買いかぶられても」枠沢。
「とにかく考えてくれ」モンロー。
「お願いします」バド。
「コラ、
そうせかすものではない」
「その件は
一度日本へ帰ってからにしたい。
ゆっくりと考えてみたい」
「それは-----そうでしょう」バドも。
「それと
モンロー。
お前も一度。日本へ来ないか」枠沢。
「日本へか。
それはいい。
お前がここ数年。
何をして来たかも見てみたいしな」
「それは」ライグ。
「いい考えかも」バド。
「ですが-----また」ライグ。
「あの連中が反対をしおるか」
「誰が」枠沢。
「イヤ。協力者の中には
この研究が-----部外者に漏れるのを
恐れている者もいてな」
「しかし私のところへもか。
それに大学の教授もしているのでは」枠沢。
「いや。国内はだいじょうぶだが。
国外となると。
いろいろ心配なのだろう。
しかし
お前のところならだいじょうぶだろう」
「そうですね。
それなら私どももぜひ」バド。
「そうだな。それならばな。
それよりだ。
例の怪獣が逃げ出した原因はわかったか」
「それが」
バドもライグも。
枠沢と哲斗、シオリを。
「気にせんでもいい。
言ってみろ」
「やはり。
どうも誰かがワザと逃がしたようです。
遺伝子の設計ミスではないようです。
例の装置もなくなっていましたし。
やはり何者かが」
「もちろんそうだろう。
しかし誰が」
「それはまだ-----わかりませんが。
監視モニターのハードディスクの電源も
切られていたようですし
その部分だけ映像が抜け落ちていましたし。
犯人の特定は」
「そうか」
「やはり、トム・ワットが」ライグ。
「めったな事を言うもんじゃない」バド。
「しかし奴は。
怪獣の力を知りたがっていたし
エリオットは彼の部下でした」
「もういい。
その件は。
それに怪獣の力を知りたがっていたのは
何もワットだけじゃないだろう。
疑ってかかればキリがない。
とにかく二度とあのような事がないように」モンロー。
「警戒態勢は強化しておきましたが」
「取りあえずはそれでいい。
もし今度
あのような事があれば」モンロー。
「私たち二人ですぐ処分します」
「そうしてくれ」
枠沢たちを向き直り。
「いや。恥ずかしいところをお見せした。
クルール市の時は
ちょうど客たちが
協力者たちが来る事になっていたんでな。
その確認のための実験で
他の者たちは全て変身直後でな。
それでエリオット以外
すぐに変身できなかったんだ。
予備の薬もまだできていなかったしな。
それで怪獣が暴れても
テレビの前でジッと見ているしかなかったんだ」
「それで」シオリ。
「そういうことだ。
リドニテスについては日本で話し合おう。
なごりおしいが
明日。日本へ帰れ。
君たち二人も今日中に結論を出してくれ。
明日の朝
返事を聞く。
わかったね」
「お前がそう言うなら
そうするよ」枠沢。
「悪いな。
せっかく」モンロー。
「いや。気にするな。
大変らしいな。
しかし日本へは」
「ああ。近いうち必ず行く」
「先生。私たちは」哲斗たち。
「リドニテスになるのをもし拒否すれば」
「どういう事に」
「それは心配しなくてもいい。
記憶の一部を消すだけだ。
害はない。
それで枠沢と一緒に空港まで送ってあげる。
私がね」
「それで先生。
怪獣は-----今。どこに」哲斗。
「怪獣?」
モンローはバドたちと顔を。
「見-----たいのかね」
「はい。できましたら」シオリ。
「私も見てみたい」枠沢も。
「いいだろう」モンロー。
「先生。怪獣はどこに」シオリ。
「この無人島の地下だ」
「地下?」哲斗。
「この島の地下には空洞がある。
そこにいる」
「空洞」
「とにかく-----見れば。
すぐにわかるよ」




