新しい世界へ
「いっ」
どこからか石が飛んでくる。
「ごめーん手が滑ったー♪」
あははっと嘲笑うような声。何も無い私をいじめたって意味ない…そうおもうこともなくなった。代わりに信じる事、人と関わる事、人を見ることができない。眼鏡の度を強くして見えないようにしているのもこれが原因だ。ほんの少し血が出ている。先生は
「石投げちゃだめですよー」
と軽く口頭で注意している。2、3年前からほとんどの生徒、先生は美麗の言いなりになった。なっていない生徒はどこかへいってしまった。そんなことを思っていたらまた石が落ちてくる。それは当たりどころが悪く…
私は倒れた。
だんだん意識がなくなってくる。まあ、いいか。悲しむ人なんていないから…
「大丈夫ですか!南さん!」
幻聴なんだろうな…来世があるんだったらこういう人と会いたいな…これも…
『南七々星。我声に応えろ。そなたは来世を過ごしたいか。』
過ごしたくはなかった。でもあの幻聴がよぎる。
「強い、力が欲しい。守れる力が。」
『それがあれば来世を過ごすか?』
「はい…」
『そなたは前世が嫌だったな。姿、名前、強き力を与えよう。』
そこからが私の本当の世界になった。
私は結局、髪型だけを代えた。白銀の膝まであるストレートの髪型にした。少し動くとふわりと軽く動く。
服は迷ってマーメイドドレスにした。意外とこれが動きやすかった。次に名前をルリ・キラ・シェーナに。ルリが名前でキラは家位。貴族の最上位である。シェーナは名字。なかなか可愛い。そして強き力―――最上位の福音を確認した。回復、防御、呪符、紅廼、相手情報、全属性、自他レベル表示、魔法結晶創造である。回復と防御はおいといて呪符は陰陽師的なやつである。紅廼は無限に出てくる投げナイフで、魔法を同時に出せば魔法の効果と同時に攻撃できるようである。相手情報、全属性は文字どおり。魔法結晶は異世界でほんの少しの人だけが作れる、魔力がなくても魔法が使える石を作れる力。
最後に私は、ずっと使い続けた眼鏡を握って…叩きつけて壊した。硝子が割れる。それは少し時間がたつと光になって消えた。
「よしっ!行こう!」
私は出発と書いてあるアイコンを押した。私の姿が光に飲まれる。次の瞬間、私がいた場所には黒渕のフレームが落ちていた。
注意:この小説は不定期更新でノープランで書いています。ごめんなさい。
こんにちは~。ルリカです。最近、階段から落ちました。皆さんもお気をつけてあれ。