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迎撃と巨人あらわる

丘の向こう側で20を超える狼の先頭の一匹頭を正確に撃ち抜く。


血だまりを噴き出して勢いよく転げる狼を見ないで視線は次のターゲットにうつる。


引き金を引く。二発目もたがわず狼の胴を貫き倒れる。


狼たちが不意の攻撃に拡散する。その間にもう一体を撃ちぬいて残りは17


「三体撃破、敵は拡散」


『後方から亀が10体、こちらに向かっているな。どうやら先遣隊のようだが』


仲間の通信に狼から視線を変える。

前方の丘の影からゆっくりと亀たちが姿を現す。


「っ・・・こちらは亀を狙う。狼は任せた」


『了解・・・ですが、たぶん何匹が抜けられるかと』


「了解・・・その時はその時」


たった五機で17の狼を押さえつけるのは難しいだろう。だが仕方ない。


周囲にいた仲間の機体がバラバラで走ってくる狼に射撃を開始する。


撃たれ倒れる狼の後ろから別の狼が襲い掛かってくる。


『くそ、くるな!くるんじゃねぇ』


それを剣で切り伏す仲間。


『ああ、このくそがぁ』


銃で殴りつけて狼をひるませて鉛玉をぶち込む仲間


『くそ、5体が抜けたぞ!気をつけろ』


「了解、全員補足した。5匹は引き受ける。前進して亀を」


『了解!』


撃つ。狼の頭を撃ちぬいて狼はそのまま倒れ伏す。


撃つ。よけようとした狼の足に当たってバランスを崩す。


撃つ。バランスを崩した狼を放置して別の狼の胴を撃ちぬく。


銃を置く。剣を抜き、とびかかってきた狼を殴るようにたたきつける


あの人のようにきれいに切断できるわけもなく。どちらかと言えば鈍器で殴ったように頭を潰された狼が倒れる。


そのまま次にとびかかってきた狼を突きで首したから胴を貫く。


剣が狼の胴帯に深々と刺さり抜けない。剣を捨てて置いた銃をとる。


バランスを崩した狼が引きずる足で向かってくる。


「格闘訓練も受けておいてよかった」


以前の機体なら格闘できるような設計ではなかったから無駄だと思っていたが。この機体は最低限の格闘性能がある。


「まあ、やっぱり」


自分の本業だとこっちになるのだが。


銃弾が、狼の頭部を吹き飛ばした。


「さて」


銃を仲間の方向に、その先の亀の集団に向ける。


亀たちの砲撃は接近する仲間たちに向かっていてこちらには向いていない。


「・・・援護する」


亀が全滅するまでに撃った弾丸は5発



自分が倒した亀の数と同じだった。



『敵第一陣迎撃成功、後続部隊をキャッチ』


敵を倒してすぐに偵察に出た味方が報告を入れる。


「数は?」


弾薬を装填しつつすぐに問いかける。


『狼は6 亀は0・・・・』


かなり少ない。だが報告の声は固く、緊張感が伝わってくる。


『巨人が1・・・・』


それは猪と並ぶ化け物中でも驚異の怪物。


『なんでこんなところにこいつが・・・』


「・・・・・・・・・」


銃を見つめる。頼りにしている相棒のような銃、だが、どこか頼りなく見えてしまうのも仕方ないだろう。


「・・・負けるわけにはいかない」


全身を硬質な石のようなもので覆われた巨大な怪物。


弾丸すらはじくと言われ、撃破報告すらまれな怪物。


騎士殺し


巨人の化け物はすぐ近くに迫っていた。


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