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自由に生きようと転生したら、史上4人目の賢者様でした!?〜女神様、今の時代に魔法はチートだったようです〜【web版】  作者: 酒本アズサ


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第7話 他にもやらかしていた女神

「はぁ…、魔法だけじゃなくストレージまで持ってるって? まるで三賢者じゃねぇか」



 ギルマスの部屋に移動した後、リカルドが出会ってからの事を説明し終わるとギルマスは天井を仰いだ。

 さすが『希望(エスペランサ)』のリーダー、頼りになります。

 そして知らない単語が出てきて気になって聞いてみた。



「三賢者って?」



「「「「「は?」」」」」



 一斉にポカンとした顔をされた、既視感かな?



「だって知らないんだもん…」



 聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥と思って聞いたのに、この世界の常識なんて知らないから聞かなきゃわからないままだし。

 態と不貞腐れた様に呟くとギルマスは慌てた様にフォローし始める。



「ま、まぁ、島国出身って言ってたし、隔離されて育った様なもんなんだろ。三賢者ってのは『魔導期』の後に女神に導かれて現れたと言われている賢者だ。最後の1人も2年前に老衰で死んじまったけどな」



 ギルマスの話によると魔力はあっても魔法が使えない人が増え、当たり前に出来た事が出来なくなるという事態になって人々が困った時に魔力を使わなくても生活出来る知恵を授けたとされているらしい。



 その頃に魔導具が一気に進化して生活に困らない様になったが、それからも間隔はバラバラだったが今までに無かった知恵を授けてくれた賢者達は何故か『魔導期』レベルの魔法を扱う事が出来たという。



「中でも最初に現れて食文化に大きく影響を与えたという賢者が珍しい黒髪黒目で小さい男だったらしい。まるで嬢ちゃんみたいだな? 黒髪黒目で小さい…プッ」



 揶揄いを含んだ目で見てると思ったらギルマスが吹き出した、小さい言うな!

 しかし、私以外にも女神の覗き見…じゃない、水鏡に落ちた人が居たのね。

 考えてみればガードレールなんて戦前には無かっただろうから水落ち率も高かったかもしれない。

 しかも黒髪黒目が1人って事は地球の色んな所を覗いていたと、そりゃ100年経っても飽きないでしょうよ。



 そして黒髪黒目で食文化に影響って事は日本人の可能性が高いから醤油や味醂や味噌があるかもしれない!

 まてよ、もしかしたら中国人という可能性も…、中華料理があるならそれはそれでとても魅力的だ。



「じょ、嬢ちゃん…?」



「あ、ちょっと考え事してました。三賢者については理解したので大丈夫です」



 ちゃんと答えたのにギルマスが驚いた顔してる、どうしたんだろう?

 首を傾げているとリカルドがため息を吐いた。



「アイル、言葉遣い」



「あ」



 リカルド達は生前より年下だから普通にタメ口で話せるけど、明らかに年上のギルマス相手だと気をつけないと敬語になってしまう。

 きっと私が敬語つかったから良いとこのお嬢さんか貴族かと思ったのだろう。



「ギルマス、私の育った《《集落》》じゃあ年上の人には丁寧に話す文化だったの。貴族とかじゃないから安心して」



「な、なんだ、そういう事か…」



 集落と言っておけば今後ボロを出しても局地的な文化って言い張れるだろう。

 貴族じゃないと言った途端あからさまにホッとしているので、もしかしたら普段から貴族に無茶振りでもされているのだろうか。



「もういいか? そろそろ報酬を受け取って帰りたいんだが」



「ちょっと待て、あとひとつ聞きたい事がある」



 立ち上がろうとするリカルドをギルマスが引き止めた。



「嬢ちゃんの過去を詮索する気はねぇが、今までにどこかで冒険者登録した事はあるのか? 持ってるならギルドカードを見せて欲しいんだが…」



「あ、私冒険者カードどころか身分証も持ってないからここで冒険者登録しようと思ってたの、今から出来るかな?」



「……ッ! 本当か!? 魔術師が登録するギルドなんて勝ち組も同然だぜ! しかし魔術師として登録したら大騒ぎになるだろうし、他に得意な得物はあるか?」



「う~ん、特に無いけど、暗器使いなら弱そうに見えて実力者って言っても不自然じゃないよね、どうかな?」



「暗器使い?」



 リカルドは私の言葉に首を傾げたが、ギルマスは顔色を変えた。



「おいおい、物騒なモン知ってるなぁ。暗器なんて一般人は普通知らねぇぞ? 裏の人間かお貴族様の影くらいしか使わねぇからな」



「なら丁度いいじゃない、正体不明の暗器使いなんて厄介に巻き込まれたくないだろうから、ヘタに近付こうとしないでしょ? そんな珍しい武器を使う奴が魔術師だなんて誰も思わないんじゃない?」



 ニヤリと笑うとギルマスは薄くなりかけの頭頂部をガリガリ掻いてため息を吐いた。



「嬢ちゃんがそれで良いなら止めねぇけどよ、暗器を隠すには色々凹凸が足りねぇんじゃねぇ? 女の暗器使いってなぁ大抵お色気ムンムンで男をたらし込んで隙を作るイメージだけどな?」



 カッチーン!

 笑顔のまま顳顬にビキリと青筋が立ったと思う、そう、そんな事言っちゃうんだ?



「大丈夫ですよ、頭髪が主張を控え始めてるギルマスの頭と違って私はこれから成長する伸び代がありますから、うふふふふ。それにあくまでカモフラージュの職業ですし」



「くっ、……わかったよ、バネッサに言って登録させよう。そんで何か怖ぇからその丁寧な言葉遣いやめろ! もうここで登録しちまうからちょっと待ってな、ついでに報酬も持って来るか」



 その後、無事に冒険者登録を済ませて報酬の取り分を貰った私は、皆の生温かい視線の中お金の価値をレクチャーして貰うのだった。


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