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自由に生きようと転生したら、史上4人目の賢者様でした!?〜女神様、今の時代に魔法はチートだったようです〜【web版】  作者: 酒本アズサ


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第49話 王立研究所員

「結論から言うとアレは魔導生物…、というか使役出来る様に改造されてると言った方がいいかな」



 ガブリエルもソファに座り、優雅な所作でお茶を飲みながら言った。



「はぁ…、この時代に扱えるモンじゃねぇだろ、エルフが態々里から出て来て悪戯してるわけでもあるまいし」



 ディエゴはため息を吐きながらガリガリと頭を掻いた、困ったり悩んだりした時の癖の様だが頭髪の残数が心配になってしまう。



「アレは魔導具と同じ様なモノだからね、命令を与える為の魔導具があれば今の人族でも使えるよ。アイルなら魔導具は要らないだろうけど」



 再び目が笑ってない微笑みを向けられた、もしかして疑われてる!?

 心臓をキュウッと握られたかの様な錯覚に襲われて口の中がカラカラに乾き、震えそうになる手でお茶を口に運んだ。



 そんな私を楽しげに眺めていたと思ったら、フッと小さく笑って俯くと肩を震わせている。



「ふっ、ふふ、ごめんごめん。ちょっとふざけ過ぎたかな? アイルの魔力とアレに残ってた魔力の質は全然違うし疑ったりしてないから安心していいよ。皆凄い顔してるよ? ふふふっ」



「チッ、相変わらずタチの(わり)ぃヤツだな。いい歳して若者を揶揄うんじゃねぇよ」



 ディエゴが舌打ちしてガブリエルを嗜めた、いい歳って言ってたけど何歳なんだろう。

 凄く動揺させられたから仕返しに泣いちゃってもいいかな、今なら鹿の事考えたらすぐに泣けると思う。



「いい歳って、ガブリエルはいったい何歳なのかしら?」



「やっぱり気になっちゃうかい? 私はね…、う~ん、改めて言うとちょっと恥ずかしいかなぁ。だけ「コイツは218歳だ」



「あっ、何でディエゴが教えちゃうのさ。折角楽しくお話しようと思ってたのに」



 皆も気になっていたのか、ビビアナが聞くと態とらしくモジモジしてこちらがイラッとした時にディエゴが教えてくれた。

 218歳って事は完全に魔導期を知ってる人だ、当然魔法も使えるって事だよね。

 ディエゴに対して唇を尖らせながら文句を言う姿からはとてもじゃないが218歳には見えない。



「オメェ以外誰も楽しんでねぇよ。他にわかった事はあるのか?」



 言葉の刃でズバッと斬り捨てるディエゴに心の中で拍手を送りながら話の続きを待った。



「う~ん、アレはねぇ、150年前には廃れた技術なんだよね。当時の魔導師の隠れ家が今頃になって見つかったとか、そんなとこだと思うんだけど……あくまで予想だから本当のところはわかんない、ごめんネ」



 ガブリエルは綺麗な顔なのに小首を傾げて上目遣いをしたりと絶妙にウザい言動により台無しだ。



「とりあえず月の無い暗い夜だけ使ってるって事は使役してる者はアレの魔石を見られちゃマズイとわかってるんだと思うんだ、少なくとも子供では無いね。魔導生物の特徴が魔石だって知ってて、尚且つそれを見られたらまずいとわかってるって事だからそれなりの知識と知恵があるはず」



「結局何もわからねぇのと一緒か…」



「他にもアレがあるなら解剖してもっと詳しく調べられると思うんだけどねぇ、さすがに1体しかないのに無茶は出来ないし…、はぁ…」



「あ? アレは1体じゃねぇぞ? なぁ?」



 ディエゴに視線を向けられてリカルドが頷いた。



「ああ、全部で6体現れたからな。見せる為に1体だけ出したんだ、あれが1番損傷が少なかったから」



「本当!? だったら2体程研究所(ウチ)に頂戴! もしかしたら制御用の魔石の場所とかわかるかもしれないよ? いや~、最近暇だったから嬉しいなぁ。あ、頭が無傷なのってある?」



 ガブリエルは立ち上がると、テーブルに手をついて前のめりになった。

 頬を紅潮させて喜ぶ姿だけ見れば恋する乙女の様だ、さすがエルフ、見た目だけは間違いなく美しい。



「え~と、確かリカルドがトドメ刺した2体は無事だったはず」



 ストレージに死骸を収納した時を思い出しながら答える、ビビアナのは矢が頭を貫通してたし、ホセのは完全に原型無かったし…、う、思い出したら気持ち悪くなってきた。



「じゃあ早速研究所まで運んでもらえるかい?」



 聞いている形ではあるが決定事項なのだろう、既にガブリエルはドアの前に移動している。

 リカルドを見ると頷いて仲間に視線を巡らせた。



「ホセとビビアナはアイルと一緒に研究所へ行ってくれ」



「「わかった」わ」



 2人は頷いて立ち上がるとドアへと歩き出した、私も慌てて2人の後を追う。

 ギルドの周りには比較的大きな建物が多い、商業や職人なんかのギルドが纏まっているというのも理由のひとつ。



 そして2分程歩いたところにある3階建ての施設が王立研究所らしい。

 王立って言うくらいだからもっと大きい建物を想像したけど、あくまで各街にある支所なので小さいだけで、王都にある研究所はお屋敷レベルで大きいそうだ。



「ここに在籍してるのは5人だけなんだ、遺物が発見されたりしたら王都から人員が送られてきたりするけどね」



 1階は住居として使われているらしく、2階に案内された。

 2階にある4つの扉の内の1つに案内されると、中には誰も居なかったが科学実験の道具みたいなのや書き散らされた魔法陣、後は大きい台が2つ並んでいた。



「さ、ここに1体ずつ出してくれるかい?」



「わかった」



 言われていつもの様に鞄から出すフリしてストレージから死骸を取り出した。

 その様子をジッと見ていたガブリエルがクスッと笑う。



「やっぱりね、そのバッグはただのバッグか。アイル、君は三賢者と同じくストレージを持っているね?」



「……っ!」



 ギルドでの発言から私が魔法を使える事を疑われてるとは思ったけど、まさかストレージの事がバレるとは思っておらず、思わず息を飲む。



「三賢者と同じ…?」



 ガブリエルの言葉に驚いてホセが呟いた言葉がやけに大きく耳に届いた。

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