↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
自由に生きようと転生したら、史上4人目の賢者様でした!?〜女神様、今の時代に魔法はチートだったようです〜【web版】  作者: 酒本アズサ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

408/415

第408話 出店計画進行中

「何だかホセ兄ちゃんの様子がおかしかったと思うのは気のせい?」



 昼食用のジャガイモの皮を剥きながらエリシアがポツリと呟いた、なかなか鋭い観察眼を持っている。



「怒られる様な事を言ったのに怒られて無いからドキドキしてるんじゃないかなぁ?」



 思わずニヤリと意地悪な笑みが浮かんでしまう。



「まーたホセ兄ちゃんが余計な事言ってアイルを怒らせたの? 本当にホセ兄ちゃんって大人のクセに子供だよね」



「ぶはっ」



 エリシアが呆れた様に肩を竦めながら言った言葉に思わず吹き出してしまった。

 未成年の子供に子供って言われるホセって…、これは皆にも教えてあげないといけないよねぇ…?



「アイル、顔が大変な事になってるよ」



 ベリンダに呆れた視線を向けられてしまった、確かにちょっぴり悪い顔をしていたかもしれない。



「あはは…、それよりジャガイモの皮が向けたら薄切りにしてね、ベリンダは玉葱の薄切りね。今回はバターで炒めて水とコンソメで煮込んだ後にこの魔導具を使うよ」



 私はガブリエルにお願いして作って貰ったミキサーを取り出した。

 どうやら賢者ソフィアが登録していたらしく、商業ギルドに登録する必要は無かった。

 ちなみにこれで商売をする訳でも、資料を見た訳でも無いので私達が特許料を支払う必要は無い。



 ちなみに魔導具なのでそれなりのお値段がする為、一般の人は存在すら知らないらしい。

 なので商業ギルドにはミキサーありと無しのレシピをひとつの情報として登録してある。



「このビシソワーズってその魔導具が無いと出来ないの?」



 エリシアが不安そうに聞いてきた。



「ううん、手間はかかるけど、裏漉(うらご)しすれば同じ様なものだよ。むしろ裏漉しをした方がなめらかな仕上がりかもね。その後に牛乳足して塩胡椒で味を整えて粗熱が取れるまで冷ましたら、冷蔵庫で冷やして飲む時にパセリで彩りを足して完成。冷たいから夏に飲みやすいスープだよ」

 


「裏漉しって網に押し付けて潰すやつだよね」



「そうだよ、漉す時は網目に対して斜め方向に撫でる様にすると良いよ、網目に沿ってやると網目が広がる場合があるから」



 ルシアの言い方に思わず苦笑いしてしまう、貴族の食卓は知らないけど、庶民の料理で裏漉しなんて手間のかかる料理は存在しないらしい。

 そんな風に3日間は料理を教えながら大量に作り続けた。



「どうしたアイル、元気無いな。ほら、頼まれたスープ持って来たぜ」



 そしてガブリエルの都合で出発が1日延びた4日目、バレリオが依頼したラーメンスープを持って来てくれた。

 預けてあった寸胴鍋に白濁した豚骨スープがたっぷり入っている、このまま飲みたいのをグッと我慢してストレージに収納。



「バレリオ、ありがとう…。なんかもう料理を作り過ぎて食欲が無くなっちゃってさ」



「あぁ、わかるぜ。俺もスープの研究してる時にずっと匂いを嗅いでいたらよ、食った気になっちまうっていうか、腹が減らねぇ時があったな」



「だよねぇ、2ヶ月後にはエリシアの誕生日が来ちゃうからって詰め込みで料理を教えてたものだからさ。3人共飲み込みが早いからどんどん作れちゃう分視界の暴力ってくらいの量が出来ちゃうの」



「ははっ、そんなに優秀ならあの子らが雇われてる店に行けば間違いなく美味い飯が食えるじゃねぇか」



「それは保証するよ、孤児院で料理当番してただけあって手際も良いし、作った料理も私と変わらない味だもん」



「へぇ、なら本格的に冒険者引退して店をやる時は引き抜くって手もあるな」



「その頃にはルシアが成人するんじゃない?」



「あのちびっこいのか、確かにこれからもアイルに料理を教えて貰うなら数年後には店でラーメンだけじゃなく他の料理も出せるかもしれねぇな」



 バレリオは顎を人差し指で撫でながらニヤリと笑った。



「本人もその気ならラーメンに合う炒飯(チャーハン)とか餃子とか、あとちょっと研究しなきゃいけないけどいくつか蒸し料理も教えておくよ、当然焼豚(チャーシュー)もね!」



 やはり焼売(しゅうまい)や小籠包(しょうろんぽう)に豚まんくらい欲しいよね、皮だけ別にして角煮や麻婆茄子とか挟んで食べるスタイルもありだよねぇ。



「楽しみにしておくよ、俺がルシアに教えて貰っても良いんだよな?」



「お店で使うなら商業ギルドにレシピ登録してあるから使用料が必要だけど、教えて貰うのは従業員なんだし問題無いよ」



「よっしゃ、決まりだな。ルシアはもう帰っちまったのか?」



「うん、明日からビビアナ達のお世話お願いするから今日は午後からお休みにしたの」



「なら明日また顔出すか」



「じゃあ明日の朝ルシアが来たら先に言っておくよ、何かあったら手助けしてあげてね」



「任せろ、明日から気を付けて行けよ。エルフの里かぁ、美形揃いだろうから俺みたいなのが行ったら浮くんだろうな、ククッ」



 バレリオは笑いながら私をチラッと見た。

 


「どうせ私も浮きますよッ」



「イテッ、何も言ってねぇだろ~? ははは」



 軽くローキックをお見舞いしたがタイヤを蹴った様な感触で、本人も痛いと言いつつ全然痛そうにしていない。

 確かに『希望(エスペランサ)』で私以外は美形と形容出来る見た目だからエルフに紛れても違和感が無いだろう、エンリケはパッと見は美形という感じはしないが、よく見ると整った顔をしているのだ。



 レミエルは私の事知らなかったみたいだし、エルフの里にはオスバルド教皇から連絡が行って無いのだろうか。

 また小さい子扱いされたりして、それともレミエルが興味無くて聞いて無かっただけかな?

 何はともあれ明日になったら出発だ、バレリオの依頼札(クエストカード)にサインをした後、夕食までの間ラーメンの為の麺を只管(ひたすら)茹で続けた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。