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自由に生きようと転生したら、史上4人目の賢者様でした!?〜女神様、今の時代に魔法はチートだったようです〜【web版】  作者: 酒本アズサ


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第345話 ビールの買い出し

予約投稿のストック切れに気付かず申し訳ないです(;'∀')

 ホセからの私が不機嫌になった理由の追求は、シドニア男爵領へ行く事でウキウキしている様子にて終了となった。

 だってビールだけじゃなくバウムクーヘンも買って来るもんね。

 ミルクティーにバウムクーヘンって合うから3《《本》》くらい買って来ようっと。



「ただいま~! リカルド~、シドニア男爵領に行くから靴履いて~」



 玄関から呼ぶとリビングのドアからリカルドが出てきた。



「おかえり、教会にはちゃんと連絡出来たか?」



「うん、教皇と話したよ。それでね、司教が孤児院のある教会に派遣されて来るって言ってたよ。え~と、メルチョル司教だったかな?」



「リカルド、聞いてくれよ、コイツ教皇に対して魔法適性がある子供が親から引き離されているのがわかったら暴れた上にまた魔法が使えなくなる様に女神にお願いするとぬかしやがった」



「…………はぁ、アイルは本気でやるつもりなんだろう?」



 ホセの報告(チクリ)にリカルドは一瞬言葉を失ったが、諦めた様にため息を吐いて聞いてきた。



「もちろん!」



「だったらいきなり行動されるより、事前に警告がある方が良いから行動としては正解だな」



「だよね!」



 リカルドの同意を得られてドヤ顔で振り向いたが、目に入ったのはホセのジト目だった。



「さ、行こうか」



「ああ」



 ホセのジト目を見なかった事にして靴を履き終わったリカルドを促し手を繋いだ。



「『転移(メタスタシス)』」



「「え」」



 ホセとリカルドの声がした次の瞬間には、私とリカルドはシドニア男爵領の門が見える場所へ転移していた。



「ここは…、凄いな、本当に一瞬でタリファスに来たのか」



 辺りを見回してリカルドが感心した様に呟く。



「うん、さすがにいきなり町の中に移動したら門番の…え~と…」



「バシリオか?」



「そう! バシリオ! どうしてもバウムクーヘン屋さんの息子っていう印象の方が強くて名前が覚えられないんだよね、えへっ」



「……アイルらしいな」



 微笑んでいるけど、呆れているのがわかる表情で私の頭をポスポスと撫でる様に叩いた。



「そのバシリオ達が門番の仕事してないと思われたら困るでしょ? だから敢(あ)えて門の外に転移したんだ」



「そうだな、それに門を通らずに街中で目撃されたらどうやって入ったんだって話になるだろうから、下手したら転移魔法に気付かれるかもしれない。偉いぞアイル」



 そう言って久々にリカルドに頭を撫でられた、うむ、相変わらず頭の撫で方が上手だ。

 転移した場所は目立たない為に門から徒歩2分程の木陰にしたので、テクテクと歩いて門へと向かった。



「え!? リカルド様!? …と、賢者様!!」



 おおぅ、やはり私の事は知られている様だ、コッソリ買って帰ろうと思ったのにヘタしたら騒ぎになっちゃうかも。



「バシリオ、騒ぎになると困るから今回は黙っておいてくれ。今回は買い物だけしに寄ったんだ、一応実家には顔を出すつもりだけどな」



「実家に…、はいっ、わかりました!」



 どうやら黙っててくれる様なので、私とリカルドはこっそりと安堵の息を吐いた。



「道順で買い物していくなら酒屋からだね、早く行こ!」



「はは、わかったわかった」



 私がリカルドの手を掴んで引っ張ると、笑いながら歩調を早めてくれた。

 スキップしつつ酒屋に向かい、店内に入ると店主が慌てて駆け寄って来た。



「リカルドぼっ…様、戻っていらしたのですか!?」



 ぷぷ、今リカルド坊ちゃんって言おうとしたよね。

 笑いを堪えて口元を隠した私にリカルドはジト目を向けたが、すぐに店主に向き直った。



「今回はちょっとお忍びでな、ビールを仕入れに来たんだが在庫はあるか?」



「ええ、ちょうど昨日が仕入れの日だったのでたっぷりありますよ、今なら大樽も小樽も揃ってます。奥の倉庫を見ますか?」



「ああ、見させて貰おう」



 店の奥の倉庫へと向かうと、町の路地でよく見かける人が丸っと入れるサイズの樽がズラリと並んでいた。



「あっちはワインで、ココからソコまでがビール、そっちの列はエールです」



「アイルどうする?」



「う~ん、何度も来るのは噂になりそうだもんね。おじさん、売っても大丈夫な分のビールを全部買いたいな。酒場や食堂が買いに来そうな分は避けてもらっていいから」



「ひぇっ…、大樽20とかになりますよ!? あ、賢者様だから魔法で持って行けるのか…」



 いきなり中身の入った大樽を20も運び出せと言われたら焦るか、きっと運び込むのも大変だっただろうし。



「うん、金額さえ出して貰えれば私がこのまま引き取って行くよ。20だったらこの2列全部良いんだよね?」



「は、はい」



 店主が頷いたのでそのままストレージに大樽を20本入れた。



「おお…っ、一瞬で…!」



 いきなりスッキリした倉庫に店主が声を漏らした。

 すぐに追加注文をしなければと言うホクホク顔の店主に代金を支払い酒屋を出る、次はバウムクーヘンだ。



 まさか来るとは思って無かったせいか、バシリオの父親は驚いていた。

 焼き立てバウムクーヘンを1本だけ輪切りにしてもらって、2本はそのまま買い取る。

 ムフフ、切ってない内の1本はビビアナの結婚パーティーで出すもんね。



 ご機嫌な私は街中でコソコソとリカルドと私が結婚の挨拶に来たのでは、と噂されているとも知らずにリカルドの実家へと向かった。

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