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自由に生きようと転生したら、史上4人目の賢者様でした!?〜女神様、今の時代に魔法はチートだったようです〜【web版】  作者: 酒本アズサ


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第325話 IF(もしも)トーーク!

「全く…、2人共子供なんだから…」



 あの後直射日光の刑から解放された私は、船室でホセにされた仕打ちをビビアナに密告し(チクッ)ていた。

 ベッドに腰掛けているビビアナのお腹にしがみつき、頭を撫でて慰めてもらっている。



「陽に当たり過ぎて段々顔がヒリヒリしてきたよ…」



「ぷっ」



 顔を上げるとビビアナが吹き出した。



「笑うなんて酷いよ!」



「ごめんなさい、ふふっ、違うのよ、ホセの手の跡が…。ずっと口を塞がれてたでしょ、顔全体が赤くなってるのに口の周りだけそのままだから…」



「ッ!?」



 急いで船室にある鏡を覗くと炎症で赤くなった顔の口元がホセの手の形の分だけ元の色なのだ、という事はホセは手だけ日焼けしているのだろう。

 それに関してはざまぁみろとは思うけど、いつからこんな愉快な顔になってたの!?

 しかしまだ間に合う、炎症の今なら火傷と同じだから治癒魔法で治るはず!



「『治癒(ヒール)』……ふっ、勝った!」



 私は拳を天に突き上げた。

 炎症が治まり、私の肌は元の色を取り戻した、日焼けした私の顔を楽しみにしているだろうから夕食の時にホセと顔を合わせるのが楽しみだ。



 ちなみに今乗っている船の部屋割りはおじいちゃんが1人部屋、あとは男女で分かれている。

 お肌を復活させたのでビビアナの元へ戻った。



「あら、治したのね」



「うん、治癒魔法で治せたよ」



「普通は赤くなってる間にポーション使うんだけど、これからはアイルにお願いすればいいわね」



「ええ!? だったら教えてくれれば良かったのに!」



「ふふ、部屋に入って来た時のアイルはあたしにホセの事言いつけるのに忙しくてそれどころじゃ無かった様に見えたけれど?」



「う…、まぁ確かに…」



「だけどこういう事を知らなかったりすると異世界から来たと認識させられるわね、子供でも知ってる事だもの」



「本当にあの時ビビアナ達に会えて良かったといつも思うよ、まぁそれも女神様の加護のお陰らしいんだけど」



「それは初耳ね」



「初めて言ったもん。良縁の加護なんだって、だから手助けしてくれる人に会えるとか夢の中で会った時に言ってたような…」



 人差し指で顳顬(こめかみ)をグリグリしながら思い出す。



「じゃあ最初に出会ったホセは1番の良縁なのかしら?」



「え~? ホセだけと出会ってたら大変だったと思うなぁ。もしもホセがソロ冒険者で会ってたら……」



「会ってたら?」



 ワクワクしながら続きを促すビビアナ。



「う~ん…、それなりに楽しくやって行けるかもしれないけど、途中で喧嘩別れしそう。だけどビビアナと2人なら楽しくやって行けると思うな」



「ふふ、ありがと。だけどホセってば恋人には結構甘いのよ? ホセを恋人にしちゃえばかなり態度が変わると思うわ、まず今みたいな意地悪はしなくなるわね」



「あ~…、甘やかしてる時のホセは確かに…。だけど甘やかしてくるホセは何だかムズムズするんだよね、大声で叫んで逃げたくなるというか。だったら今のホセの方がいいな」



「ふぅん、だったらリカルド達は? 1人ずつ出会ってたらどうなってたと思う?」



「そうだねぇ、リカルドは一緒にやっていけると思う。だけどエリアスはね…、女の子引っ掛ける時に邪魔になるだろうからパーティ組んだりしなかっただろうなぁ。エンリケは私が賢者だって知らなかったら冒険者ギルドとか案内して1人で平気そうなら離れて行きそうじゃない? だけど賢者だって知ってたら一緒に旅しながら冒険者してたかもね、2人で魔法使って無双してたりして、んふふ」



「そうねぇ、2人なら家を買ってるかわからないし、宿屋暮らしだったかもしれないわね。その場合はずっとひとつの町に居ないかもしれないものね」



「そうだね、ウルスカの孤児院は時々様子見に戻る生活だったかも。それにそもそもウルスカの家に部屋が余ってなければあの時誘われて無かったかもしれないよね」



「なるほど、やっぱり『希望(エスペランサ)』の仲間達が揃ってる今が1番良いって事ね」



「だね!」



 ビビアナの隣に座ってムギュウと抱きつくと、私の頭にコツンとビビアナが頭を乗せた。

 しかしすぐに頭を上げ、何か思い付いた様でニンマリと笑った。



「それじゃあ…、もしも私達よりエドガルドと出会っていたらどうなったかしらね? きっとアイル1人だったら最初は優しい人のフリして面倒見てくれてそうじゃない?」



「エドかぁ、最初の印象は最悪だったもんね。初対面で紳士のフリしてた場合か…」



「そうね、ホセとは街道歩いてて出会ったでしょ? その時にホセじゃなくエドガルドだったらって事」



 ちょっと想像してみる、初対面がピシッとしたスーツで街道歩いてる私を見つけて馬車から声を掛けて来たとする。

 優しく面倒見てくれて…お酒飲みながら口説かれて…………………。



「ヤバいね、なまじ見た目が好みなだけについうっかり関係を持って、その後にアルトゥロとかの愛人関係を知って屋敷を飛び出してるところまで想像出来たよ」



「え!? エドガルドと関係持つの!?」



「変態って知らずに口説かれてたらあると思う、エドってば何気に一途だしね。…………最初に会ったのがホセで本っ当~に良かった!!」



 私の心の底から出た言葉に、ビビアナの笑い声が部屋に響いた。


実はカクヨムの限定ノートにはこのIFバージョン出会い編が数話分置いてあったりします( *´艸`)

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