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自由に生きようと転生したら、史上4人目の賢者様でした!?〜女神様、今の時代に魔法はチートだったようです〜【web版】  作者: 酒本アズサ


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第19話 嫉妬

 翌日、朝食と身支度を済ませて皆で冒険者ギルドに向かった、新生『希望(エスペランサ)』の初依頼を受けに。



「休養日でたっぷり英気を養ったからな、気合い入れて行くぞ!」



「「おう!」」



「ああ」



「うふふ」



 最初に話したのはリーダーであるリカルド、声を合わせて答えたのは私とホセ、あとはエリアスとビビアナである。



「ねぇ、こう言う時って声を合わせるんじゃないの?」



 何だかホセと私だけ脳筋みたいな返事をしてしまったので恥ずかしい。

 どうせならお約束にしてしまいたくて聞いてみた。



「ふふ、なぁに~? アイルったらそんなのに憧れてたの? 夢見る少女だったのね~」



「そっ、そんなんじゃなくてイメージ的にそうするものだと思ってただけなの!」



 ビビアナにヨシヨシと頭を撫でられて一気に恥ずかしくなってしまった、冒険者と言っても体育会系とはまた別なのだろうか。

 誤魔化す様にどんな依頼を受けようかと話しながらギルドに到着して開放されているドアを潜ると視線が集まった。



 正確には私達の前に立ち塞がる様に立つ青年…まだ青少年くらいの年齢かな、その子が明らかに怒っている顔でリカルドに話しかけた。



「リカルド! 何で俺がパーティに入れてくれって言ってもダメだったのに、そんなチビを入れたんだよ!」



 そんなチビと言いながら青少年は私をビシッと指差した。

 あ~…、そういう事か、憧れのパーティにポッと出の私が入ったから妬まれてるのね。

 ここは実力を示して認めさせるのがテンプレってものでしょう。



「『身体強化(パワーブースト)』」



 驚いたフリして手を口に当て、コッソリ小声で呪文を唱える。

 どれだけ一緒に冒険したかったか言い続ける青少年に向かって移動し、ストレージから出した棒手裏剣を逆手に持って喉元に突き付けた。



 恐らく今の私の動きを目で追えた者は半分にも満たなかっただろう、「いつの間に」や「さっきまで後ろに居たのに」という声が聞こえる。

 青少年はほんの少し切先が触れているせいで動けず、ゴクリの喉を鳴らした。



「チビでも貴方より実力があるから誘って貰えたの、難癖つける暇があるならリカルドが仲間になってくれって頼み込んで来るくらいに腕を磨きなさいよ」



 決まった…!

 平静を装い棒手裏剣を引き、袖口に隠す動作をしながらストレージに収納した。

 周りから歓声が上がり、青少年は床にへたり込んでしまった。 



 振り返って4人に笑顔を向けると、リカルドとエリアスは苦笑い、ホセはヒュウと口笛を吹いてビビアナはニコニコしている。

 周りの雰囲気からも概ね受け入れて貰えた様だ、さっきの動きを見たら誰も魔法使いだなんて想像もしていないだろう。



 騒ぎが鎮まり人が散って行くと、皆で依頼掲示板(クエストボード)の前で依頼(クエスト)を物色。

 期限が2、3日の討伐系素材依頼と採取系依頼を数点と、2週間後の他所の街への護衛依頼を受ける事にした。



 森へ移動し、探索魔法で角兎(ホーンラビット)赤猪(レッドボア)を探して皆を誘導しているが、討伐の場面になるとほぼ出番は無い。

 特に兎みたいな生き物を殺す事には正直まだ抵抗があるのでありがたくはあるのだが。



「でもこのままじゃ寄生してるって言われても文句言えない…!」



 本日5羽目の10キロくらいありそうな角兎をホセが手で捕まえて逆さ吊りにし、首を掻き切って血抜きをしている時に思わず口から出てしまった。



「なぁに言ってんだ、アイルのお陰でサクサク獲物が見つかってるじゃねぇか」



「そうよ~、今まではホセの鼻でその場所に居たかどうかと後は近くに居る時しかわからないから闇雲に歩いて探していたんだもの」



「そうだな、それにアイルが居なきゃ重さ的に赤猪だけで帰らなきゃいけなかっただろう」



「うんうん、討伐帰りだと途中で角兎見つけても見逃すしかないからね、だけど今はそんな勿体ない事しなくていいし。荷運び(ポーター)だけでも専門職すらあるのに探索も出来るし戦力にもなるんだから胸張っていいんだよ」



 ホセに差し出された角兎をストレージに収納しながらホッと息を吐いた。



「ん…、わかった、ありがとう皆…」



「それにしてもいつもより効率よく獲物が見つかる分いっぱい動いて腹が減ってきちまった…」



 ホセがお腹を摩りながら耳をへにょんと伏せた。



「もうお昼だもんね、近くに魔物は居ないし食事にしようか」



「「「「えっ!?」」」」



 ストレージから出したお弁当に皆の目が釘付けになった、普段はお昼は食事ではなく干し肉とか齧りながら移動しているそうだ。

 今日は森に行くのがわかっていたから朝食と同時にお弁当を作っていたりする。



「と言っても今朝と殆ど同じものなんだけどね…」



 朝はお皿に乗っていたベーコンエッグやソーセージ、その他には刻んだゆで卵をマヨネーズで和えたものをレタスやトマトと一緒にパンに挟んだ軽食程度の物なので期待されたら出しづらい。



 いい感じの大きな岩があったので家から持って来た予備のシーツを広げてランチタイム。

 昼食を食べたお陰でお腹が空いて早く帰る必要も無くなったのでその日は夕方まで獲物を狩り、遅くなった分夕食はギルドの酒場で食べる事になった。

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