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自由に生きようと転生したら、史上4人目の賢者様でした!?〜女神様、今の時代に魔法はチートだったようです〜【web版】  作者: 酒本アズサ


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第116話 皆で料理

 翌朝、朝食後にリカルドだけがギルドに向かい、家に残った私達は只管料理をしていた。

 ちなみにビビアナは千切るだけ、乗せるだけ、混ぜるだけの役割で切ったり焼いたりのお手伝いはホセとエリアスにしてもらっている。



 大きなタッパーくらいの木箱にたっぷり詰めると大体全員の小腹を満たす程度、王都行きの時に大量に買い足した丼やお皿がたっぷりあるので唐揚げやカツサンド、カツ丼に親子丼など揚げ物や卵でとじる系はすぐに食べられる様に作っておく。



 よそうだけの牛丼やカレーは寸胴鍋ごと収納、いつ出発するかわからないから作れるだけ作らないと。

 でも今は材料を漬け込んだりマヨネーズを大量に作ってる最中、作りたいものはいっぱいあるけど、どこまで作れるかは出発の日次第なんだよね。



「うう…っ、あたしの手がこんなに臭いなんて…!」



「切るのも焼くのもまともに出来ねぇんだから諦めろ、全部終わったらアイルに洗浄魔法掛けて貰えばいいじゃねぇか」



「ぐ…っ、わかってるわよ! だからやってるんじゃない」



 漬けダレ用のニンニクや生姜を只管すり下ろしているビビアナの嘆きをホセが受け流している、ホセが言ってる事は事実なのでこういう失敗の無いお手伝いを頼むしか無いのだ。



「大変なの頼んでごめんねビビアナ、だけどその代わり美味しい物作るから頑張って!」



「はぁ、実際これで美味しい物が出来るんだもの、頑張るしか無いわね」



 ニンニクと生姜はスタミナ系には欠かせないので頑張ってもらうしかない、お昼はコレを使って生姜焼きにでもしようかな。

 そんな事を考えていたら玄関から帰宅を告げるリカルドの声が聞こえた。



「お、やってるな。俺も手伝おう、何をすれば良い?」



 今日は森へ行かないのでラフな格好のリカルドが厨房を覗いて聞いて来た。



「ん、じゃあ唐揚げ用のお肉切ってもらえる? その前に『洗浄(ウォッシュ)』これで良し、はいコレ」



 埃っぽいギルド帰りなので手も服も纏めてキレイにすると、リカルド用のエプロンを差し出した。

 私の趣味でリカルドとエリアスには長めの黒いギャルソンエプロンを着用してもらっている、特に今日は白いボタンシャツなのでとても絵になる。



 ちなみにホセはよく手伝ってくれるので機能性重視で汚れを防いで脱着しやすい首に紐を引っ掛けるタイプだ。

 ビビアナはいつも私の予備を使っているのでデザインはホセと同じで色違いのお揃いを3人で着けている。



「で、出発はいつになったの? 何日か余裕ある?」



 皮剥き用のナイフとじゃがいもをリカルドの前に置きながら尋ねる。

 それによって作れる量が変わるので、明日とかだったら優先順位をつけて作るしかなくなってしまう。



「とりあえず手紙が先に着く様にしたいから3日後になった。どうやら早馬は使わなかったらしくて船の定期便を考えたら最低2日、予備として1日空けてもらったんだ」



「良かった、それならとりあえず行きの分は問題無いかな。宿や町に居る間は食堂使えば問題無いはず、往復分だと1週間は欲しかったけど仕方ないね」



「行きは公爵家の人間が宿泊する宿だし従者が使う為の厨房もあるかもしれん、時間に余裕があれば作れる様に材料だけでも持って行くか」



「そっか、ガブリエルより身分が高い分宿も高級になるんだね」



「そうだな、公爵家ともなると暗殺の心配もしなくてはならないから料理人や食材も自分達で用意する事も少なくないはずだ」



「はぁ~、偉くなると気軽にその辺で食事も出来ないんだね。良かった、私庶民で」



「ククッ、アイルが4人目の賢者だってバレたら公爵家以上の扱いされるだろうけどな。三賢者はそれなりの歳だったみたいだけどよ、アイルだと見た目的に賢者だなんて思われねぇんだろうな、ははは」



「実際見た目通りの歳だったら賢者として扱われる様な知識は無かっただろうね、アイルの場合こっち(異世界)に来る前は比較的若いとはいえ《《それなりの歳》》だったみたいだし?」



「それは私の中身がオバさんだって言いたいの?」



 揶揄う様な視線を私に向けたエリアスをジロリと睨む。



「それは被害妄想ってやつだよ、アイルは以前20代だったんでしょ? 僕だって今年で20代になる訳だし…、それにしても大人っぽいアイルの想像が出来ないんだけどこっちに来る前はあの夜会の時みたいな感じだったの?」



「う~ん…、今よりは近いけど、もうちょっと顔立ちも大人になるよ」



「うふふ、だったらエドガルドもガッカリしちゃうんじゃない? だけど成長したとしても好きだって言ってたわね、今後の反応が楽しみだわ」



「あはは、エドもねぇ…、変態じゃなきゃ好みの部類なんだけど」



「「「「えっ!?」」」」



「え、何でそんなに驚くの? エドって黙ってたらカッコ良くない? 実際人気あるみたいだし。前の私からしたらそんなに歳も離れてないし、元々年上が好きだから下はともかく上に関しては年齢差は気にしないタイプなの」



「アイルの口から自発的に恋愛に関する話って初めてじゃないか?」



「だな、恋愛や結婚だのの話が出た時ってアイルは怖ぇ顔するもんな」



「え、ウソ!? 私そんな怖い顔してた!?」



「うわ~、無自覚だよ。アイル、君…結構ヤバいね」



「まぁまぁ、いいじゃないの。良い恋愛も悪い恋愛も終わったら次の恋の為の肥やしになるんだから、でしょ?」



 話をまとめたビビアナがパチンとウィンクした、何と言うか…ビビアナが言うと説得力あるなぁ。

 考えてみれば彼氏居ない歴も1年になる、いい加減恋愛に関しても前向きにならなきゃね。




「でも今はこうやって皆でワイワイやってる方が楽しいかな。それに普段から美形の皆を見てるから目が肥えちゃってハードル上がってる気がするなぁ、あはは」



「んもぅ、アイルったらまたそんな可愛い事言ってくれちゃって!」



 ビビアナが私の顔をガシッ捕まえチュッチュッと顔にキスを落とす。



「あっ、ちょっと…ビビアナ…くさっ! ビビアナ! ニンニクすり下ろした手で触ったら…なんかピリピリするッ!?」



 気の済むまで顔にキスをされたせいで顔がニンニク臭くなり、結局洗浄魔法を掛けてから料理を再開した。

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