転生回数ランキング1位の俺がライバルを消し去る方法を考えた結果
掲載日:2026/02/22
転生界隈は、今日も騒がしい。
ビギナーは異世界に心を躍らせ、中堅は効率的な攻略法を模索し、上位層は「転生狩り」で悦に浸っている。
だが、頂点に立つ俺たち「トップ組」の日常は、それらとは一線を画す。
俺たちは、ただひたすらに「死」と「転生」を繰り返す。
デッドヒートするランキングの数字をひとつ上げるためだけに、せっせと命を投げ出す作業。
習得した力はもはや銀河を滅ぼすほどだが、そんなものはどうでもいい。
今の俺には、何が現実で、何が前世なのかの区別すらつかない。
「……このままじゃ、3位に落ちる」
ライバルたちの足音がすぐ後ろまで聞こえる。
俺も連中も、数えきれないほどの「死の痛み」を分かち合ってきた。
もし出会えたなら、互いの健闘を讃えて握手すらしたい。
だが、これは負けられない戦いだ。理由はもう、忘れてしまったが。
今日こそは、連中の転生を止める「決定打」を考えるはずだった。
なのに、いざ転生が始まると、無心で「効率的な死」を選んでしまう。
思考は停止し、ただ回数だけが積み上がっていく。
「……よし、これで今日、4,000回目の転生だ」
俺は今、どこの世界の、誰なんだろうか。
それを思い出す暇もなく、俺は次の「死」へと向かう。
(完)




