続・アイツをたずねて三千里。
※ 前書きに失礼します。
お気に入り登録してくださった二名の方、ありがとうございます。
心からお礼申し上げます。
とても励みになります!
前話の回想――。
「しなくていいッ!」
…………。
回想ができなくなるということは、あとの五パーセントの内容で話を進めなくてはなりません。
「一話分の九十五パーセントを回想で占めようとしていたわけ!?」
森の妖精と地の文はこれから先の展開をどう引き延ばそうかと困り果ててしまいました。
「まさか考え無しに引き延ばしたの!?」
森の妖精は真顔でこくりと頷きました。
「ふざけないで! 前話でどんだけ期待させてんのよ!」
困った森の妖精は、とりあえず着ぐるみの木に付けていた本物のりんごを手に取ってみました。
「な、何よ、急に……」
セレアは警戒して防御を構えました。
「…………」
森の妖精は無言でセレアに向けて、りんごを投げつけました。
「痛っ!」
次々と投げつけてみました。
「痛っ! ちょっ、何なの!」
全てのりんごが投げられた後……。
セレアは無言で拳を固めました。
森の妖精は全力で逃げ出しました。
セレアは全力で森の妖精を追いかけました。