二、アイツをたずねて三千里
※ 前書きにて失礼します。
お気に入り登録してくださった三名の方、本当にありがとうございます。励みになります!
心からお礼申し上げます。
セレアは森の妖精を探して森の中を歩いていました。
「相変わらずというか、慣れたというか。続編になったら地の文がバージョン・アップしているかと思ったけど、意外とそうでもないのね」
森の奥をずっとずっと行くと……。
――あっ、居た。
「『居た』じゃないわよ! 何その唐突なバージョン・アップの仕方! 地の文として最悪になってるじゃない! あんたと私はわかっても、読んでる人には何が何だか伝わってないから!」
森の妖精です。
「どんなタイミングよ!」
しかも何か変。
「自分だけ納得!?」
森の妖精は白タイツ姿だと正体がバレてしまうと思ったのか、木の着ぐるみを着用し、森と一体となって己の身を守っていました。
「守れてないからッ! 木に顔があって思いっきり怪しいから!」
しかも真顔です。
「どーでもいいわよ、そんな説明!」
補足として少し寝不足です。
「物語に全くもって関係ないッ!」
どうやら着ぐるみの木に本物のりんごを徹夜で取りつけていたこととは、あまり関係ないようです。
「何その思わせ振りな説明!」
森の妖精がこちらをじっと見つめています。
「え、何……?」
何か言いたそうです。
「な、何なの? ――ってか、しゃべれたの?」
…………。
「え? 何? 聞こえない。もう一回言って」
「次話へ続く。」
「はぁ!?」
――次話へ続く。
「正気!?」