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全能力者は風紀委員  作者: くらむちゃうだー
第四章 タイムリミット
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第五十話 罪

 幸が両手で扉を開けると小さな部屋のようになっているのに加えて、大愛がサーチによって見た怪しげな大男がこちらの存在に気づいて、反応を見せた。


 幸は少し警戒をしながら大男に近寄り話し出した。


「やぁ、これ以上先に道はある?ないならお宝とかはあったりしたかな?」


 大男は警戒しながらも意外とすんなり答えてくれた。


「いや、この先に道は無いはずだ。俺は3日ほどここに閉じ込められているからな、この辺りのことは調べ尽くしているはずだ。宝も見た覚えはないな。期待に添えなくてすまないな」


 幸は警戒を解き、手を差し出した。手のサイズは2倍ほどの差があるように見え如何に男がでかいのかがわかった。


「いや、情報提供感謝するよ。俺としたところが名乗るのを忘れていたね、俺は和嶋幸だ」


 大男も警戒を解いたのが幸の手を取ったことでわかった。


「私はトルマリン・ゼファーだ皆が楽しいと思える世の中を作るために(ギルティ)という組織で活動している」


 トルマリンはこのダンジョンに組織の任務として派遣され、ダンジョンに潜む魔人のクラマを探しに来たらしい。


「そういえば和嶋さんたちはどのような要件でこんなダンジョンに入り込んで来たのだ。」


「あぁ俺らがここに来た理由か、あんたと同じだぜ俺たちは魔術高等学園の風紀委員で任務でこのダンジョンに潜む魔人を探しに来たんだ。最初の方は全然見つかんなかったがこの大愛のおかげで魔人を見つけることができたんだ」


 大愛たちは初めてこれが任務であることを聞いて驚いた。ランダムな人選で任務を行った幸の運の良さとその運に対する自信が普通の人では絶対に無理だなと改めて思った。


 だが幸がそう話してすぐにトルマリンのオーラが変わる。だがそれは幸以外にわかっていそうなのは2人ぐらい、幸も少し警戒をする。


 そしてトルマリンがなんの前触れも無く動いた。


 風の斬撃だった。その攻撃は明らかに手練のものとすぐにわかる程に。その攻撃の先にいたのは大愛だった。大愛はトルマリンの変わったオーラに気づけていなかった、それが致命的だった。感覚的に斬撃が見え咄嗟に身体を捻り避けようとするが間に合う訳もなく大愛の左腕が空中を跳んだ。


「ぐあぁぁぁぁぁおぉぉぉあぁぁ」


 腕の断面から赤黒い血がダラダラと流れる。大愛の体温が急激に上がり視界が暗くなり吐息と涙が流れ大愛はハアハアハアハアと息を切らす。


 大愛の絶叫がダンジョン内に響き渡ってすぐ歩夢が大愛の腕を拾い上げ大愛の腕の断面にくっつけようと回復魔術を思い切り発動した。


「全能力者!なんでもいい!腕に魔力をこめろ!腕を繋げること以外考えなくていい!」


 そんな風に言われてもすぐに行動できるくらい人間は丈夫に作られていない。だがそんな無駄なことを考えるよりだったら少しでも言われた通りにしようとする方が全然マシだ。


 大愛は死ぬ気で火の魔力を込める。


「よし、その調子だ。」


 歩夢の目が青く輝く

超回復(フェニックスヒール)


 すると簡易的だが大愛の腕は繋がり一命を取り留めた。


「流石だこの程度の攻撃倒れられては困るからな。緊急任務が入ったのだ。全能力者大愛をこちらに渡してくれ。それさえしてくれれば他に危害を加えることはないと約束しよう。」


「悪いがそれは難しいね。こっちもこいつを借りてる立場だからっっしっかり帰してやらなきゃ行けないんだわ。」


 「そうか…ならば貴様らを殺してでも全能力者を頂こう。私は(ギルティ)第10席トルマリン・ゼファー、貴様らのような罪人は楽之神様を信仰する我の名にかけて排除する」


鮮血が飛び交う命をかけた戦いの幕が切って落とされた。

今回も読んでいただきありがとうございました!

今回の話では細くしたいことが多いので簡単にまとめさせていただきます!(別に読まなくても今後の話に支障はないので大丈夫です)

まず歩夢の使った超回復(フェニックスヒール)です。歩夢は本来水の魔術しか使えないのですが回復をする際に回復を受ける魔術師が別の属性の魔力を込めるとその属性の能力を少し操り自分の回復魔術を強化します。今回たまたま大愛の出した魔力が火だったため魔術が強化されてフェニックスヒールになったのです。

次に(ギルティ)についてです。罪はメインメンバー12人+で構成されている組織です。(他にもメンバーはモブでちょこちょこいます)トルマリンはその中の第10席の席に座る男です。次回からトルマリンと罪の話も進んでいきますのでお見逃し無く!

次回もぜひ読んでください!

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