第四十六話 手紙
翌日から大愛は「怖い」という感情を抱えながらもリハビリに取り掛かった。
内容自体は聖奈さんの言った通り簡単なものだった。軽く歩いたり階段を登ったり普通の病院でもやるようなことの他に、魔術を的に向かって打ってみたりをした。
「どうだ?動きは訛ってないか?」
そう声を掛けてきたのは蓮哉だった、リハビリの担当がたまたま第五部隊の夏祭りに参加していた蓮哉に当たったのだった。
蓮哉はこういったことをするのが普通に上手いのを大愛は知っている、なぜなら孤児院にいたときはもし誰かが体調を崩せば年上の子を中心に助け合うといったようなルールがあったからだ。
そのせいで少し子どもを相手にするような感じで世話をしてしまう癖がついていたということは蓮哉には黙っておくことにした。
3日間の時間が過ぎて大愛は一度聖奈さんの元に検査をしてもらいに向かった。
検査結果は外傷が残ってしまったが体力などその他もろもろは完全に回復出来ているとの事だった、これによって退院が決まった。
自分の入院していた部屋で身支度をしていると部屋の扉が開く音がした、何かと思って扉の方を見るとそこには第五部隊の副隊長さんが立っていた、副隊長さんは部屋に入り大愛と目が合って早々に何故か喋りだした
「椎名歩夢…第五部隊の副隊長…言ってなかったから」
そう言うとフッと手紙を渡してきた、表紙には希咲と名前が書いてある手紙と和嶋と書いてある手紙の2種類があった。
「どうぞ」と言われたので読むことにした。
まず初めに華廉さんからのものであろう手紙を読むことにした
『あれからどのようにお過ごしですか、私があなたに大きく残ってしまうような傷をつけてしまったことをここに謝罪致します。
このような立場でこんなことを書いていいのかと考えましたが、書くことにしました。
ですがこの経験は少なくともあなたの今後の活動を良い方向に向かわせるようなことがあったと思います、良い剣術でした またお会いしましょう。希咲』と書いてあった。
大愛は自分のことを斬った華廉が律儀に謝罪文を送ってきたことについて少し以外にも思ったが、なによりも 『いい剣術でした』 というのが嬉しかった。
次に和嶋と書いてある手紙を開くとその瞬間手紙が発光しだした。
思わず目を瞑ってしまい、光が消えたあと目を開けると手紙の真上になにかの画面が映る、そこには知らない男が映っていた。
少しすると男が話し出した
「Hello手紙を読んでる人、第七部隊隊長の和嶋幸だ、この手紙は君一人に送ってる訳じゃないんだ他にも複数人送られてる、突然だけど今週の金曜最近事件が頻発しているダンジョンに入ることが決まった、そこで俺はこれを夏祭りの内容にしちゃおうって思った訳、持ち物は自分に必要なものだけお前たちを待ってるぜ…あとその手紙はこの映像が終わって30秒後に爆発するぜ」
…は?
最後のメッセージだけ意味がわからなかった、考える暇もなく手紙からチッチッチッと音がなり始めた。
慌てた大愛は外に投げようとしたが椎名が手紙に向かって水をかける、すると音が止まった。
「じゃあまた明後日、私も私で呼ばれてるから準備しなきゃ…めろんぱーん」
そう言って椎名さんはどこかに行ってしまった。
これは大愛にとって2回目となる大きな任務と捉えた、以前の夜間の任務の時とは魔術の腕も剣術の腕もはるかにパワーアップしている自信があったから今の実力を試すためにも必ず参加しようと思い自身の準備に取り掛かり始めた。
この時は知らなかった、この任務があの事件の始まりになるだなんて…
次回から第七部隊の夏祭り(任務)編です!
4章の中でやるつもりですが話が長くなったら多分分けます。なんにせよ楽しみに待っていてください!多分来週上がります!
次回もぜひ読んでください!




