第四十四話 VS華廉
1日それはあまりにも短い時間だった、大愛が第四部隊で過ごす日も今日がラストになりこの後行われる華廉との勝負の時間が刻一刻と迫っていた。
大愛は他の夏祭り参加者と同じように最初のトレーニングをした後の個人トレーニングに取り組んだ、魔具庫も大愛自信だけの方法で操作を完璧にし勝負のためにたくさん追い込みをかけた。
ついにその時がやってきた、両者は互いに魔具を構えいつでも攻撃をすることができる。大愛は決意を固めた、やれる所までやるのではなく凜奈が昨日やってきてくれたように実践のように相手を殺す勢いで攻めると
目の前には薙刀を構える華廉、中央には審判を務める道、周りには凜奈を含めた第四部隊の夏祭り参加者。
道が簡単なルール説明をした後に1呼吸をして手を大きく挙げこう大きく言った
「はじめ!」
その瞬間華廉がとんでもない横への跳躍で大愛との距離を一気にゼロにしナタを片手で思い切り振り回して大愛にダメージを与える、大愛はバサラで受けるが受けきれずに体制を崩されてしまう。
その隙を見失うほど華廉は甘くない躊躇無しに連撃を流し込んでくる。
周りで見守る者たちは口々に言った、「第四部隊長、あれ本気だぞ」「マジのスパルタ…」「下手すら死んじまうぞ、全能力者」
凜奈は手を合わせて必死に願った
『頑張って、大愛』
その時凜奈の横に道が来て小さく笑った後に華廉について語り出した
「知ってるとは思うがあの人は魔具なしでは魔術を使えないんだ、実際には魔具に魔術を纏わせることしかできない」
凜奈は「はい」といいながらこくりと頷いた
道は続けて話す
「学生時代は周りに相当馬鹿にされたらしい、なんせ魔術を魔具なしでは微塵たりとも使えないんだから、けどそこにある人物が現れた当時の風紀委員の第四部隊長伊吹叶羽によって華廉…あの人は変わった」
「俺はその時普通の隊員として入ってたけどあの人は凄かったよ、どんな魔具でも使いこなして見せた、魔具であの人に敵うやつなんて存在出来なかった、結果あの人に着いた二つ名は武神」
凜奈は道の話にとても興味をもった、二つ名からして只者では無い
「それでその伊吹さんはどうしたんですか…」
道はまたしてもゆっくりと話し出した
「華廉隊長はあの人の知っている魔具の全てを授かった、扱い方から魔力の込め方、華廉隊長にあった練習方法まで全てあの人直伝だ」
「ただある任務であの人は命を落とした。突如として現れた大愛の1つ前の全能力者だ、そいつにあの人と当時の第七部隊長は殺された、既に覚醒しきっていた結果的には第一部隊長がその場に向かい自体は収まったが殺されたはずの2人の死体が出てこなかったんだ、これは未だによくわかっていない」
「そうして今あの人はスパルタだの言われているが、俺や他のわかるやつはこう言う、武神 希咲華廉と」
凜奈は一連の話を聞いて道に前半の悲しい話をさせてしまったことを詫びた、道は大丈夫と言ったが凜奈の気持ちが晴れることはない
そんな話をしている裏でも華廉と大愛の激闘は繰り広げられている、状況的には大愛が攻撃を受けると同時に少しずつカウンターを狙っているような感じだがそのカウンターは当たらずに受けられてしまう。
『くそっカウンターが入らない、それにこっちはもう結構斬られてるのに華廉さんはほぼ無傷だ』
大愛は前回同様かなり押されており必死に受けてはカウンターを狙うようにしたがそのカウンターをカウンターされてしまう。
耐えるのにも限界を感じ、思いきってバックステップでいきなり距離をとった、するとやはり華廉は止まらず攻めながらこう言ってきた
「どうした!お前のやり方でやってみろ!全能力者!」
大愛はその言葉を聞いて頭の中でひとつのことが浮かんだ
『これなら…いや今できることでこれ以上に可能性のありそうなことはどう考えてもあるわけが無い、だがこれが成功するとも言いきれない…けど!』
「俺は俺だけのやり方をやるんだ!」
華廉の止まらない攻撃をギリギリで受けながらそう言ってバサラを片手に持ち替えて制服に手を当て炎の魔術で制服に魔力をつけた
「なに!?」
それは華廉も予想が出来なかった、それはそうだこんなこと大愛以外思いつくはずがない、炎の魔力のついた制服が魔具庫に消えそして手には全く別のものがあった。
そう、あのペットボトルのキャップだったのだ、出てきたキャップを指で思いきり弾き華廉の手元に超スピードで飛んでいく。
さすがの華廉でも予想していないこんな攻撃を避けれないだからといって華廉は止まらないが大愛のあの攻撃によりほんの少しの隙が微かに見えた。
大愛はその隙に全てを掛けバサラを振るう
「フレイムブレイド!!!」
その攻撃は狙った通りとは行かないが華廉の体を切り軽く吐血をさせたほどだった。
だが華廉は耐えている大愛の出せた全ての力を持ってもフレイムブレイドの一撃しか一目でわかるダメージはない
華廉は小さく「2日でこんなに…」と言うとバックステップで距離を取り大愛に言った
「その思いに答えて私は一撃でお前を倒す」
そう言って華廉が瞬きをすると先程までうっすら緑色に輝いていた目があの時と似ている緑色に輝いた、そのオーラは周りで見ていた者にも伝わった、下手をすれば殺人にもなりうるような攻撃が今から出てくる。
そう確信をしながら、大愛の無事を皆は祈った、止めに行こうとする者は道によって止められ、オーラだけで震えが止まらなくなる者もいた。
そして華廉が構えをとる、大愛は守りの体制を取りながらも果敢に攻めて攻撃を繰り出すがそれよりも早くに華廉は魔力を一気に込め鮮やかな緑に輝く薙刀で一気に攻撃を仕掛けた。
「聖なる光を灯す」
「華灯」
それは初めて大愛が華廉に出会った初任務で魔人を一撃で葬った技だった、あの時と同じ花吹雪が舞うように美しく、桜の花びらが風に吹かれ地に落ちるように一瞬の剣術だった。
当然大愛の防御では耐えられない、魔人のように上下に真っ二つにはならなかったが完全に斬られていることだけは確かと大愛自信でもわかる一撃だった。
大愛はその場に倒れた
視界が暗くなる、音が聞こえない、体から血が流れる。
目が覚めた、そこには知らない天井があり知らない女性が椅子に座り静かに寝ていた。
第四部隊での夏祭り終了です!
投稿間隔が結構ばらばらで私も長く感じました(すいません)
今回第四部隊の過去の部隊長の伊吹叶羽の話が出ました、ちなみに女性です。
華廉は努力家です、努力の天才です。(これ書きたかっただけ)
少し時間をおきますが、次の話も書き進めますのでどうか気長にお待ちください、あの女性は誰なのか…




