第二十七話 火と水の双子ちゃん
大愛が歩みを進めると思ったよりも早く第二、三部隊の夏祭り会場に辿り着いた。
今回は誰かが迎えに来る訳でもなかったので普通に自分のパスポートを入場口にあった装置に置くと突然装置が止まり動かなくなってしまった。
大愛は自分が壊してしまったのでは無いかと焦っていると入場口の奥から必死の形相で走ってくる人影が見えた、それは見たところ第二、三部隊の夏祭りに参加している人であろうその人はもう一台の装置にパスポートを翳し「もう嫌だァァァァ」と言って全速力で逃げてしまった。
その姿を大愛は口をぽかんと空けて何が起こったんだ?と考えているとまたしても入場口の奥から人影がしかも今回は2人も「待ーてー!」と言いながら走ってくるのが見えたそれは先程の逃げた人を追ってきたのだろう。
大愛は装置が動かなくなってしまったことなどとうに忘れてその走る姿に目を向けていたがその2つの人影は大愛の前で足を止めた、それは薄い赤色の髪の少女と薄い青色の髪の少女2人は怒ったような口調で話してきた
「ほら!お祭りに戻るよ!みんなまだやってるんだから!」
大愛が「え?」と言うのも間に合わずに少女等は大愛を無理やり引きずって奥まで連れていかれた、その引きずられて行った通路には大愛の何故かでてきた「イヤァァァァ」という悲鳴が響き渡った。
奥まで連れていかれ目の前の光景を見るとそこには想像を絶する景色があった。
高所から落とされる巨大な岩玉から逃げまわる者、燃え盛る炎の上で少しでも防ごうと跳ねるが焼かれる者、人工的に作られたであろう滝に信じられない勢いで打たれる者がいた。
あまりにも地獄のような絵面に足から崩れ落ち2人の少女に自分は君たちが探している人間では無いということを証明するため、精一杯出せる声を出した
「あっあの!俺はあなたたちが探してる人間じゃないと思います!俺がここに来た時に全速力で逃げていったやつがいました!そいつと間違えていると思います!」
それを聞いた2人はコソコソと大愛に背中を向けて話し始めた
「あれ?水愛…あいつ斎藤じゃなかったのか?」
「もしかして私たち人間違えた!?それってマズいんじゃ…」
猛烈に滝のような汗を流す2人の姿を見て心配になった大愛は「俺は大丈夫ですよ〜…」と返事を返すと余計に変な汗を流してついには2人とも「へっ、えへっ、えへへへへ」としか喋れなくなってしまった。
どうすればいいのかとあわあわしていると2人の高身長の男たちが現れた、その男たちは少女たちを担ぎ大愛に震える声で「こちらに着いてきていただけますか?」と声を掛けてきたため大愛は頷いた。
すると2人が魔術の力で先程まで岩玉が落とされていた高所に道を作りその道を歩き始めたので大愛もそのあとをつけて行った。
これから第二、三部隊の夏祭りをお楽しみください!




