第2話:英語と放課後と気付いた気持ち
今日は…
英語の初授業っ
深澤先生なんだよねっ
頑張ろっ
「お母さんっ行って来るねっ」
「うんっ頑張ってねっ気をつけてっ」
「はぁいっいってきまぁすっ!!」
「佑っおはよ」
「おーっ夢っおっはぁ」
私は胸が弾んでたっ
先生の授業は3時間目!
楽しみなのはきのせい?
1時間目…
2時間目…
刻々と時間は過ぎていった…
そして待ちに待った3時間目っ
ガラガラっ
ドアが開く!
「始めまぁすっ」
深澤先生が入って来た!
やっぱり見た目は同級生ぽいなぁーっ
そう思ってたらっ
「夢っ!頑張ろーなっ」深澤先生が私の方に小さな声で言ってきた!
「うっうんっ」
そして授業は始まった。
なんか小学校の復習的な感じで、英語で自己紹介しようっみたいな感じ。
やっぱりさぁ
楽しみにしてたものは時間が過ぎるのが早いねっ
すぐ終わっちゃった。
キーンコーンカーンコーン。
「今日の授業はこれまでありがとうございましたっ」
「ありがとうございましたっ」
授業が終わった。
そしたら、
「夢っどーだったぁ?
俺の授業は」
「うんっ楽しかったぁっ!さすが深澤先生っ(笑)」
「マヂっ!?良かったぁ!!明日から普通にあるからなっわかんないとこあれば言えよっ」
「うんっ頼りにしてるっ」
「じゃあ次の授業も頑張れよっ」
「うんっBYE-BYEっ」
私はなぜか、前より先生と気軽に話せていた。
「ちょっとぉ!!夢っ深澤先生とめちゃめちゃ仲良いじゃないっこのこのぉいつの間にぃ〜」
佑がからかって来た。
「うーんっまあねっ(笑)」
なんて言ってごまかした。
後の授業はテキトー。
そして帰る時間がやって来た。
「皆さん気をつけてねっさようならっ」
「はいっさようならっ」
がやがやっ
一気に教室が騒がしくなる。
「佑っ今日も拓也と帰るの?ごゆっくりねっ」
「うんっBYE-BYEっ拓也行こっ」
と言って佑は帰った。
また教室に一人かぁ…。
私が帰る仕度をしていると、そこに一人のどっかで見た事のある、深澤先生じゃない
「男」が居た。
「じゅ…准。」
「ようっ久しぶりだなっ夢っ」
私がもう一つ
「男」が嫌いな原因となる
「男」がそこに居た。
一年前〜
「付き合って下さいっ」
六年生の夏。
私はこの最低男、一宮 准に告白された。
私は、はっきり言って准が好きだった=両思いってやつ。
「はいっ」
私は即返事をした。
付き合ってから毎日が楽しかった。
遊園地も行ったし、
水族館も行ったし、
買い物にも行ったし、
映画館も行った…
そして准とキスもした。
准とならしてもいいと思ったから。
でも現実は最悪だった。
付き合って三ヶ月が過ぎようとした秋。
私は教室に忘れ物をし取りに行った。
そこには、教室で准と他の男子2人が話してた。
「おいっ准っお前何人と付き合ってんだよ(笑)」
「うーんっ他校も合わせて…ざっと7人かなっ(笑)」
「お前さいてー(笑)」
「だってさぁ〜気に入った女に告って、テキトーにキスしときゃ誰だってホイホイくるんだよっ(笑)」
「じゅっ…准っ」
准達が一斉に私を見た。
それから、私達は話さなくなった。
本当に最悪だった。
どん底だった…。
それから本当に
本当に信じれなくなってしまった。
「男」というものを…。
「准っなんなのよっ話しかけないで!!」
「ずいぶん強気だなぁ〜」
一歩ずつ准が近寄る。
後退りする私。
「何よっ来ないでっ」
「なんだよっ離れなくてもいいだろ…。お前今
「男」居ないんだろ!」
「だから何よっアンタには関係ないじゃんかっ!あっ」
私は壁に着いていた。
「はいっ行き止まりだなぁ!!
お前さぁ〜また俺の女にならねぇ?」
手首を壁へ付けられて身動きが出来ないっ
「嫌だよっアンタなんか!!大嫌いなんだから!!」
強いっ
離れれないっ
「まだそんな事言うのかよっじゃあ…」
「…んっや…め…て!!」
准にキスをされた。
涙が出た。
嫌だっ
こんなキス…。
長く深いキス。
でも私のしたい人じゃないっ
廊下から足音がした…。
やっと唇から准の唇が離れた。
「チッ…じゃあ考えとけよ…。」
と一言いい、准は去った。
私は崩れた。
涙が止まんなかった。
最悪だ…。
こんなキス。
そう思ってると…。
「夢??どうしたっ!!」
泣いている私の所に深澤先生が来た。
「深澤先生…私っ…私…」
「いいよっゆっくりでいいから…」
そう言って私は深澤先生に抱き着いた。
深澤先生も優しく私の頭を撫でてくれた。
何分経っただろう…。
いや…何時間かもしれない…。
「あっ私…深澤先生ゴメンっ…抱き着いたりして…。」
「いいよ…。そんな事…。どうして泣いてるのか、言える範囲でいいから言って?」
「うん…。」
深澤先生は
「言える範囲」って言ったけど、私は先生にすべて話した。
一年前、私と准が付き合ってた事。
でも、准は私一人じゃなく他の人とも付き合ってた事…。
そして、泣いてた原因、准にキスされた事。
しかも、無理矢理…。
「そうか…。辛かったな。ゴメンなっ先生がもっと早く来ていれば、キスされずにすんだかもしれないのに…。助けてやれないで…。ゴメンなっ」
「ううんっ深澤先生は悪くないよ。深澤先生にこうやって話せた事で少しスッキリしたし。ありがとうねっ」
先生はまた私の頭を撫でていや…くしゃくしゃっとして、
「夢は偉いなー!!頑張ったっ」
と言ってくれた。
本当はっ
本当は泣きそうだったけど…。
我慢した…。
その日も深澤先生に送ってもらった。
「ゴメンねっまた送ってもらっちゃって…。」
「いいよ〜。僕、夢と話すの好きだしっ(笑)じゃあなっ!!」
「うんっさようならっ」
私はまた先生の車が見えなくなるまで見送った…。
そしてねっ
気付いたの…。
私っ
深澤先生は
「男」だけど、
「特別」だって…。
私…
深澤先生が好きなんだって…。