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31 関わると途端に厄日


「あちゃー、お前らと行動したのが間違いだったわ」


「直也、喧嘩は嫌」


「俺はするつもりないし見学でいいよ。 真央ちゃんとやら話を聞く限り強いらしいし」


「ねぇエレナちゃん、なんか前に会った時と雰囲気変わった?」



今俺達は真央ちゃんとこの前の連れの女の子と居る。



エレナが水着買いたいと言っていたので俺らはデパートで買い物していたらこいつら2人も水着を選んでいた所に偶然鉢合わせ。 



そしてどうせなら一緒に見て回らないと言われ真央ちゃんの連れの女の子が押しが強く共に行動するハメになった。



まぁそこまでは良かった。 だが真央ちゃんも俺と同じで比較的絡まれやすいタチなのか喧嘩しているせいか売られた喧嘩を買ってしまう。



まぁ絡んできた奴も見た感じ同じ学生だなぁ。 てか真央ちゃんの連れの女の子がカレンと同じ名前の花蓮だったとは…… あの時怒ってたわけだ。 



なんか俺らも連れて行かれポツンと建っているラブホの裏に連れて行かれた。



「あれれ? そこのデカいのは参加しないの?」



数人居るうちの1人が俺に向かって言う。



「直也はダメよ!」


「いいなぁ、ラブラブじゃん。 真央ちゃーん、真央ちゃんもダメ!」


「お前らふざけてんの?」


「ら、ラブラブ……」


「つうかお前の真央ちゃんの心配しなくていいの?」


「心配はいつもしてるもん。 でも私野蛮な事嫌い。 暴力的な解決しか出来ないなんて最低」



その割にはこの前やっちゃえとか言ってたような気がするけど?



それよりなんかもうここでダベってるうちに真央ちゃんの方は絡んできた奴らとバトッていた。 こちらはこちらで……



「だって真央ちゃんだし大丈夫! ねえねえ、ところでエレナちゃん、エレナちゃんってハーフ? 英語喋れる?」


「喋れないけど勉強すれば喋れると思う」



とかすげぇどうでもいい事話してる。 まったく緊張感ないなぁ、てかもう帰ってよくね? 俺らマジで関係ないじゃん。



「エレナちゃんの猫って私と同じ名前だったんだねぇ。 可愛い?」


「カレンは可愛いよ?」


「カレンはってその言い方だと私は可愛くないみたいじゃない!」


「まぁまぁ。 お前少しは真央ちゃんに集中しろよ? ってなんか人数増えてね?」


「あ、本当、 まぁ大丈夫でしょ」



なんちゅう言い草。 でも見ているとみんなほぼ一撃でノックダウンさせているので大丈夫そうだ。 真央ちゃんがこんなに強かったとは華奢な身体付きからは想像出来ないな。



なんか手こずりそうだし真央ちゃんと喧嘩しなくて正解だったわ。 羅衣にもこいつとは喧嘩しないように言いくるめないとな。



そう思っていた時である。 エレナが後ろから男に羽交い締めされる。 こっちにも居たのかよ! 



「直也!」


「何々、こいつら可愛いじゃん? んでもって拉致らば俺らに手出せないっしょ? ってグヘッ!」



カッと来て速攻でエレナを捕まえていた野郎1匹をぶちのめす。 殴った拍子にエレナも一緒に倒れそうなったのでエレナを抱き寄せた。



「エレナに手出すんじゃねぇよ」


「おおーッ! 凄いね、エレナちゃんの彼氏」



ハッとした。 お、俺エレナの手掴んで更に腰に手を回してるじゃん…… なんて大胆な行為をしてしまってるんだ。



「な、直也…… ありがと」


「あ、えーと…… 良かった、エレナになんにもなくて」


「2人の世界に入らないでくれるかなぁ。 真央ちゃん頑張ってるのに」



そんな声が聞こえサッとエレナから離れる。 というかこいつには言われたくないな。



そんな時真央ちゃんに向かっていた奴が1人こっちに向かってきてまたエレナに手を出す気か!? と思えば今度は花蓮の方へ向かって行った。



そしてすんなり花蓮は捕まって締め上げられてしまう。



「いたぁッ! 真央ちゃ〜んッ!」



仕方ないなと思い花蓮を抑え付けてる奴もぶっ飛ばそうとすると真央ちゃんが俺が助ける前に花蓮を抑え付けていた奴をぶっ飛ばした。 というかこれで終わったみたいだ。



「真央ちゃんありがとッ!」


「うわぁ、これだよ」



花蓮は呆れたような顔の真央ちゃんをギュッと抱きしめる。 ギュッと抱きしめたせいか真央ちゃんの反応が一瞬遅れた時だった。 後ろに倒れていた奴がいきなり起き上がり真央ちゃんの頭部を石で殴り付けた。



「真央ちゃん!」


「ぐうッ……」


「やっと一撃入れてやったぜ。 このクソ野郎!」



よろめいた真央ちゃんにもう一撃加えようとした時だった。 花蓮が目にも止まらぬ速さでそいつの股間を蹴り上げていた、もうそれは見ているこっちが蒼白してしまうほどの光景だ。



悶絶してガクリと崩れ落ちたそいつを掴んで花蓮は真央ちゃんを殴った石を拾いあげる。



「いっぺん死んでみる?」


「お、おい! それはヤバい!」



止めようとすると花蓮の裏拳が飛んできてすんでで躱す。 今俺まで殴ろうとしたよな? 野蛮なの嫌いなんじゃなかったのかよ!?



「な、直也危ない!」



エレナは青い顔をして俺を引き寄せる。



「はい、バイバーイ!」



もう抵抗も出来ないそいつを殴り付ける寸前ガシッと花蓮は腕を掴まれる。



「その辺にしとけよ花蓮」


「真央ちゃん…… 良かった!」



いや、まったく良くねぇだろ…… パッと殺気みたいなのとさっきまでのサイコな表情から笑顔になり真央ちゃんに擦り寄り傷の具合を見ていた。



「てかそいつ……」


「あっ! 大丈夫! 潰してないよ感触的に。 大袈裟に泡吹いてるけどこれくらいいいお仕置きだよ、あはは」



サラッと言うなよ。



ますます真央ちゃんには手を出さない方がいいみたいだ。 というより真央ちゃん苦労してるだろうなぁ。 まぁお互い好きみたいだし……



「ごめんなエレナ。 今日怖かったろ?」


「…… うん、いろいろ怖かった。 でも直也かっこよかったよ。 助けてくれてありがとう」



エレナの前でまた人をぶん殴ってしまって前みたいな事にならないか心配だったがとりあえず安心した。




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