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14 とてもヤバい同居生活


「直也…… 家?」



キョトンと俺の顔を見つめるエレナ。 



お、俺は一体何を言ってるんだ!? 女の子に触られるだけでもカチコチに固まる性格をしているのに。



そ、そうだ、せめてエレナに人間らしい生活を提供させてこんな苦労しないで済むようになるまでの間だけ…… それまでの間だけだ!



でもそれっていつまで掛かる!? 俺にそんな生活能力があるのか? それにそれってエレナとしばらく生活を共にするって事だぞ? バカか俺は…… ハードル何段飛ばしてる発言だ!?



自分の言った事に対してワナワナと戦慄している俺を尻目にエレナは……



「直也ーッ!」


「うわッ!」



エレナに抱きつかれバタンと倒れる。



「家ッ! 家ッ!」


「わ、わかった! わかったから取り敢えず離れよう……」



エレナを優しく引き離しろくな考えなしに言った自分の発言に再度目眩を覚える……



だけどこのままにしておく事ももう俺には出来ない。 



「直也、家、行く!」



それにエレナはもう来る気まんまんだ……



仕方ない。 今日エレナを家に連れて行けば今後の事も大体考えがまとまるだろう。 …… そうだろうか?



てか俺が話し掛ける前はいつも綺麗だったのになんで今はこんなに汚れているんだろう? 



「猫さんは?」


「え?」



エレナは猫を指差して俺を見つめる。 猫も連れて行きたいって事なのだろうか? 俺の住んでるアパートには猫飼ってる人居たから動物もOKなんだけど。



実家に居る何も知らない父さん母さん、俺の我儘と勝手を許してくれ……



「いいよ、でも後から迎えに来よう? 猫飼う準備してからな。 まぁ幸いエレナに懐いてるようだしここに来て少し待ってればいつでも会えると思うし」



そう言うとエレナは猫をヒョイッと抱いた。 大人しく抱かれてる、やっぱり懐いてるな。



「待ってて」



エレナは猫にそう言ってそっと離した。 そしてエレナと一緒にアパートに帰る。 チラッとエレナを見ると笑顔だ。 嬉しいのかな? だとしたら良かったのかもしれない。 なんてエレナの笑顔が見れただけでさっきまでの不安はどこ行ったんだ? 重症だな俺……



「着いたぞ」



玄関を開けてエレナに中に入るよう促す。



「ふわぁぁ……」



エレナは間が抜けた声を漏らす。 なんか目が輝いてる。 俺の家の物をキョロキョロと見てまた声を漏らす。



「気に入ったか?」


「きれい」


「そうか? 殺風景なだけだよ」


「?」



さて、今からやる事は…… 考えるだけでクラッとくる。 まずは風呂に入れなきゃいけない。 めちゃくちゃ汚れてるからな。 1番の不安要素は……



「エレナ、風呂入れるよな?」


「風呂?」


「あー、シャワールーム」


「シャワールーム?」



まったくわかってなさそうだ。 ますます不思議だ、今の今までこの歳までエレナは一体どうして来たんだろうと疑問だらけだ。



俺は困り果てた。 どうやって風呂に入らせたらいい? 俺にはとても…… 誰かに頼む? パッと思い付いたのは大咲だが……



いやいやダメだ! こんな事知られたらマズい、なんかマズいと思う。 俺が言った事だ、俺が責任持たなきゃならない。



「はぁ、風呂場行くか。 ついてこいよ」


「うん!」



エレナを風呂場に連れて行き取り敢えずシャワーを出してみる。 するとエレナはビクッと一瞬驚く。 そして浴槽にお湯を今のうちに入れておく。



「冷たい…… いくない」


「お湯だからな」


「まずシャワーで身体の汚れを洗って落としてお風呂に入るんだ」


「身体、洗う…… 水浴び?」


「あ、わかるのか?」


「ん?」



どっちなんだ!? 



俺は一通りエレナにわかりやすい? ように説明をした。 ボディーソープで身体を洗いシャンプーとコンディショナーで髪の毛を洗う。 理解しただろうか? なんせここからは俺は協力したくても協力出来ない。



「じゃあ服はここに置いておけよ? 汚れ過ぎてるからまずは手洗いで軽く泥を落として洗濯機に入れるからさ」


「わかった」



するとエレナはなんと俺の目の前で服を脱いだ、しかも全部……



その瞬間俺は風呂場の壁に頭を打ち付けた。 ガツンと頭に衝撃をたたき込む事によって己が理性やらいろんなものを維持する。 あまりの事にエレナがビックリする。



「直也?」


「な、なんでもない…… こうすると頭が冴えるんだ」



グラつく視界の中、エレナの服を受け取り風呂場を出る。 これは思ったよりとてもハードかもしれない。 







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