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シボレテ  作者: ジャンガリアンハムスターは世界最強種
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美中年と美少年

「HAHAHA☆君が雪乃ちゃんだねッ☆

 ボクが新しい PA★PA だよッッ!!」


綺麗な歯並びを遺憾なく見せつけ、キラ―――ン☆と効果音。

涼しげな目元をした、なかなかの美中年ではないか。

この美中年は永井聡(44歳)さん。母の交際相手の方だ。

お母さんやッるぅぅ♪

息子さんの方に目を向けても、やはり相当の美人さんだ。

親子そろって眼福。眼福。



でもなぁ。

美中年さん。それは違う。

私の母と、貴方が籍をいれても、当然に父とはならない。

社会一般常識的にはそうかもしれないが、法律的には貴方は私の姻族。

自己の血族(=お母さん)の配偶者に過ぎない。

親子関係は発生していないのだ。


「志保さんにOK貰って養子の手続きもするからねッ!

 勿論シンちゃん―――あ、息子の事ね―――も大歓迎しているから、骨肉の争いの心配は無いよ~。

 ボクの事は、おとうちゃん・とー様・パパ上etc.

 なんてよんでも構わないよッ!!」


なん・・・・だと!?

この美中年大丈夫?頭のネジどっか緩んでるんじゃあ?と最初はそのネタとしか思えないボケっぷりにドン引きだったのだが。

にしても随分ぬかりの無い方だな。

「これで、相続はばっちりだから!」とか「贈与税なんてバカ高いからな。ケッ」とか穏やかではないことを言っている。

息子さんも歓迎してくれているのかあ。

でも、弟よ。いいのかな?あなたの相続分減っちゃうんだよ?と、チラリと弟を見てみた。


弟と目があう。

とろける様な笑顔で美しく微笑んでいる。

ちょ、おま、すっごいなあ。何その笑顔。

おねえちゃん心配だよ?


息子さん曰く、「司法の場で働いている人だから任せておけば大丈夫」とのこと。

えっ?永井さんは法律の専門家なの?

それなら、間違いはないだろう。

それよりも日本の法曹界の心配しちゃうよ、おねえちゃんは。


キラキラしい弟は、

「こんな可愛い人がおねえちゃんなんて。俺はまだ14だから後4年待っててね」

とか怪しい発言している。弟も・・・ボケなの?っていうかボケなの?


「シンちゃん。男の子は18歳になれば婚姻できるが、その場合だって親の承諾が必要なんだぞ。未成年だから。」

「ハッ!!う~ん。父さん母さん承諾してくれる?」

「どうしょおっかな♪しよおっかな♪やめよおっかな♪」

「あら。でも聡さん。父母の同意を欠いた時は取消原因にはならないんじゃなかったかしら」

「え?母さんどういう意味ッ?」

「志保さん!駄目じゃないか、こぉいつぅ(コツン☆)」

「うふふ。ごめんなさい。」

「いいんだよハニー(CHU――З☆)

 つまりな、シンちゃん。女16・男18歳に達していれば、親の同意が無くても役所で通っちゃえばこっちのものなの。もう取消なんて出来ないんだよ。

 だから、まずは未成年で婚姻したければやってみれば良いんだよッ☆」

「えっ?父さん、本当?」

「うむ。」

「だって。雪ちゃん!」


なぁ―――にが、『だって』ですか!!!

美中年さん。いらん知識を与えないで頂きたい。

ボケ役が家族全員で、ツッコミが私1人だとバランス悪いし、非常に疲れる。


「そもそも私に婚姻意思が無いよ(ニッコリ)」

「えええええええええええ?何でッ?

 俺は雪ちゃんに一目惚れなのにぃッ!!」

「あらあら。うふふ。雪ちゃんこめかみに怒りの四つ角が出ているわよ」

「HAHAHA!シンタロー、雪ちゃんに一本取られたなッ」



会って5分で人生の伴侶決めれる訳あるかぁぁぁああああ!!

美形な親子だあと感心していたが。『黙ってれば』が、前置詞として必須ですね。




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