*第5話*
前回の話でアルトん家に泊まる事になった私は、今はお風呂に入ってます。
あっそうだ。満月の日に外に出ちゃいけないって理由、まだ説明してなかった。
それは、ヴァンパイヤが出るから。
満月の日になると、「夜の国」にいるヴァンパイヤがいっせいに飛び出してきて、夜の空を完全に埋めてしまうほど、沢山のヴァンパイヤが飛び交うのだ。
それから、ヴァンパイヤに血を吸われないように、家の中で窓をきっちりしめて、寝ていなさい。と言われるようになったんです。
私もかつてその被害者。
あれは、私が5歳の時…
アルトとメイサとの3人で楽しく遊んでいた日、私たちはいつの間にか森の中に、迷いこんでしまった。
~13年前~
メ「あると~!ここどこ?」
ア「わからない。まよっちゃった…。」
ル「もうでられないの?」
ア「だいじょうぶ。きっとおうちのひと、みんながみつけてくれるよ。」
メ&ル『うん…』
しばらく私たちはあるいていたけど、出口は見えそうになかった。
メ「あっ…まんげつ…!。」
ル「まんげつ?じゃあ、きょうはおばけでるよぉ~。」
ア「うん。はやくかえらないと…」
バサッバサッバサッ!
ル「はねのおとっ!」
ア「ばんぱいやがちかくにきてるのかも!」
メ「おそわれる~!」
ア「あっ!あそこにあながある!あそこにかくれよう!」
そうして私たちは近くにあった洞窟へ身を隠した。
ル「まっくらだょ~…」
ア「だいじょうぶだよ。こわくないよ。」
メ「なんかでそうだよ。」
作者Β:そうして3人は洞窟の奥深くへと進んだ。
ア「ふぅ…。ここなら安心じゃないかな。」
ル「うん。」
メ「あかりない?くらくてよくわかんないや。けっこうあるいたのはわかるけど…」
ア「う~ん。ないや…。」
ポワン……
Β:周りが明るくなった。ルチアが魔法で明かりをだしたのだ。
ア「ありがとう、るちあ。」
私たちは、ただ黙って座っていた。ヴァンパイヤに見つからない事を祈りながら…
メ「いま、そとはどうなっているんだろう…」
ア「わからない…。」
ル「わからない…。」
……………………。
ア「もういないかな。ばんぱいや…。」
ル「う~ん…。そと、でてみる?」
メ「でも…もし、まだいたら…。」
ル「でもいつまでもここにいたらかえれないよ。いこう?」
ア「いこうか。」
メ「うん…。」
そうして私たちは外に出てしまったのだ…。
この先にある危険に気づかずに…