遠足決め2
続きます
おおよその内容が決まったため、次は班のメンバーを決めることとなった。
ちなみに、決め方はもちろんくじである。
これ、たまに好きな人同士で勝手に組んでくださいのパターンがあって、そういうときだいたい俺が余るんだよね。んで、誰かが気まずそうに俺をグループに入れるまでが1セット。
しかし、今回はくじだ。
陰キャにとってはすごくありがたいのだ。
そんなことを考えていると、くじがまわってきて、俺は引こうとする。
確率論的には何番目に引いても同じ確率のようだ。まあ、あくまで確率論的に考えた場合なのだが。
紙には5と書いてあった。
どうやら、5班というところに振り分けられたらしい。俺の前にくじを引いていた池野が尋ねてくる。
「有栖川君は何班だったの?」
「俺は5班だった」
「おー!やったー!じゃあ、同じだねー。私も5班だよ。えへへ」
ちなみに班は1班から10班まであり、またこのクラスには40人いるので、1班4人ということになる。やがて全員がくじを引き終え、班ごとに集まってみるように指示された。
俺は驚いた、というのも、集まってみれば、他のメンバー全員を知っていたからだ。
5班:有栖川、池野、羽田、加河
黒板にはこう書かれていた。まぁ、俺としてはコミュニケーションが少し楽になりそうだったので、ありがたいことこの上ない。
「嘉ー、一緒だね!よろしく!あと、羽田君もよろしく!」
「はい、よろしくお願いします。えっと、貴方は…」
羽田にこちらを見つめられて、軽く挨拶をしておく。
「有栖川だ。一応、図書室でも同じやり取りをした。」
「あ、そうでした。すみません、自分、忘れっぽいもので」
俺含め、3人が疑問の目を羽田に向ける。
「いや、それはいいんだが………何故、敬語で喋っているんだ?」
「あーいやー、その………………」
沈黙が訪れる。
「無理に喋らなくてもいいからね」
過去に何かあったと考えたのだろうか、池野がそう言う。
「そう言うわけじゃないんですけど、暗い話になるので結構です」
「分かった。」
そんな会話を聞いた後、俺たちは班行動の時間に何をするか、バス席の並び順をどうするかを決めたのだった。




