さくら
続きます
それから、数日後、朝である。通学路を歩く。つい先週まで咲いていた桜も散っていき、並木道には桜の花びらが無惨な姿をしていた。桜に感情があると仮定して、考えてみる。
ーねえ、そこの君
ーなんだよ、桜の花びらよ
ー突然だが、僕の気持ちを考えてみてほしい
ーつい先週まで、みんなに綺麗だよって言われて、浮かれてたよな?
ーおっしゃる通りです
ーんで?今はこの様と?
ーハイ。みんなに綺麗さを忘れられて、社会のゴ
ミ同然の扱いを受けてるんだ
ー落ちぶれたものだな
ーどうにかならないのか?俺はまたみんなに、
チヤホヤされたいんだ
ー自分で考えて、何かなかったのか?
ー風に吹き飛ばされて、車の前に行って、友達
と一緒にアピールする!
ダメじゃねーか。事故るの見えてるんだよな。
男性A:今日はいい天気だ。さあ、今日も仕事だ
な。車のスピードを上げてと、ん?風が
強いのか?すげえ量の桜が、、、前が見
えない。ぎゃあああああああぁ、(車の
警告音)
って、こんな妄想してるから、周りから、変な目で見られるんだろうな。
脳内小話を変えよう。
桜は1年間待って、花びらを散らせる。散っている間には美しさを感じられる。だが、散れば最後、無惨な姿と化す。なんと儚いのだろうか?一瞬のために1年間を費やせるその信念?が俺は結構好きだ。
そんなことを考えていると、学校に着くのだった。
紗耶高校では、1限目から4限目までの授業が終わると45分の昼休憩を挟む。そして、今先ほど4限目の終わりを告げるチャイムがなり終わった。
つまり、いまは昼休憩。
ちなみに、俺はコンビニの安いパンで昼を乗り越える派の人間である。今日は焼きそばパン。
特に一緒に食べるほどの親しい友達もいないし、というか、友達すら1人しかいないんだけどね。
俺は自席にて、1人静かに昼食をとることにした。
ちなみに、例の友達——池野はと言うと、俺の目の前で楽しく友達とご飯を食べていた。
相手さんはだれだっけ?この人、どこかで見たような、、あ!屋上事件の時の人か。つい一週間くらい前だったので、記憶に新しかった。
ちなみに、俺は例の屋上での出来事を屋上事件と呼んでいる。あの先輩、今どうしてっかなー。おそらく、停学処分でも喰らって、今頃部屋で猛反省しているんだろう。あの人、根は真面目ないい人っぽかったし。
そんな事を考えていると、焼きそばパンが腹の中へと消えていた。特にする事もなかったので、前を向いて、時間の経過を待とうとして、
「「あ」」
池野と目が合ってしまう。たっぷり2秒間見つめ合った末、池野は気まずそうに目を逸らし、
「どうしたの、有栖川君?」
と声をかけてくるのだった。




