星の魔法少女の小さな出来事
星の魔法少女の失敗談
あるところに、少女と有名な魔法使いがいました。
魔法使いはある日、魔法の鍛錬を積んでいる少女に告げました。
「おぬしはここまで来たら、きっと星を旅することができる。 お前に3つの教えを授けよう。
1 星に積極的な介入をしないこと 「正式な申し込みなしだと星法に引っかかるからだな。」
2 星に物品を持ち込んだり、出る際に自身の物品を置いていかないこと
3 命を大切にすること
この3つを守りなさい。」
小さな少女はその話を聞いてうなずき、
「「 」さまの言ってることは大方合ってるの。 肝に銘じるね!」
と言いました。
それを聞いた魔法使いは満足そうにうなずきながら、
「そうじゃ。 それともう一つ、大事なことを教えよう。 それは、自分の気持ちに従うこと。
教えに反することでも、信じるなら、やってみるといい。失敗しても、次に直せばいいんだ。」
と言いました。
時が流れ、魔法少女は宙を飛んでいました。
「次はどんな星なんだろう。 楽しみなの。」
魔法少女が次に向かった星は、争いが絶えない、文明の発展が遅い場所でした。
彼女は星を、現地の人と歩みながら記録していました。
もちろん武器や特別な力は使っていませんでした。
ある日、同行していた一団が夜襲を仕掛けられました。
相手は計画的で、一団はこのままだと全滅します。
魔法少女は、世界をしっていたので、このまま一団がなくなれば、巡り巡って星が終わってしまうこと
を知っていました。
星を愛する彼女は、自身の感情を大切にする判断をしました。
彼女の放った魔法は、相手を撤退させました。
彼女は一団に感謝され、必要時に頼られるようになりました。
彼女はそれを断ろうとしましたが、やむを得ない状況は使うしかありませんでした。
(「間違えちゃったかな…? 悪い流れにしちゃったの」)
(けど… 失敗しても直せばいいの)
彼女は、自分の気持ちを大事にすることにしました。
彼女は一芝居を打って、助ける力がなくなってしまったことにしました。
どうしようもない瞬間というのは「何とかなる瞬間であった」がほとんどです。
それ以降は彼女の力なしに、一団は度重なる困難を乗り越えました。
そして、一団が無事に平和をもたらす瞬間に、彼女は立ち会いました。
「私の判断はまちがってなかったの。 修正もできたし、よかったの!」
少女はそのあと、一団へお礼を伝えた後、その星を去りました。
めでたし、めでたし。
「けど、これで終わりじゃないんだよ…ね?」
本の続きが開かれる。
魔法少女は、星の終わりをおびえた目で見つめていました。
彼女はある星で、自分の気持ちを心得て、前向きに手伝いをしていました。
そうすることが、正しい判断だと思ったからです。
ですが、それは巡り巡って、…星の終わりを導いてしまいました。
「あぅ…え……どこから…どうして…!」
叫びましたが、何も変えることはできませんでした。
少女は星の終わりを記録して、旅立ちました。
立ち去ることしか、できませんでした。
星はなくなってしまいました。 でも、大丈夫です。
例え失敗しても、直していけばいいのですから。
もっとも、その場で直せるのが一番いいのですが。
めでたし。めでたし。
「え?こんな終わりは認めないって言った…? …実はね?どっちか一つは嘘の話らしい…よ?
どっちかは、想像に任せる…よ。」
本が閉じられる。