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この作品には 〔ガールズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

神が気に入るブルマビの領域

作者: 栗野庫舞

タイトルはブルマ美からです。

 うっすらとした青空の中に浮かぶ庭園。


 ここは神が支配する領域。


 周辺の地面が大理石になっている区画には、白いワンピースを着た少女がいた。膝を立てて座っている彼女は、この空中庭園に召喚された人間だった。


 あなたが彼女に近づいた際、スカート部分の内側の、黒いものを見てしまった。座り込む彼女に見えているよと伝えたら、


「ブルマを穿()いているから、だいじょうぶ」


 あどけない声で彼女は答え、立ち上がる。スカート部分の正面左右をつかみ、恥じることなく持ち上げた。


 (また)をしっかりと覆う黒いブルマが、あなたに向かって(さら)される。


 ブルマは正面から見て左上に、目立つ大きさの白いタグがついている。また、ブルマの両側には白の細い線が何本か入っていた。


 この世界におけるブルマは、あなたが知る昭和レトロのそれと同じものと変わりない。こちらの世界でも着用者は一時期に比べて減りつつあるものの、一部では根強く残っている。


 少女はあなたに背を向けて、今度はお尻側をたくし上げた。生地面積の広いブルマの後ろは黒一色だった。


 さらに彼女は回り、あなたのほうへと向き直す。最初とは少し異なった角度で、同じようにスカート部分を持ち上げた。この時、ブルマ側面の細い線が三本入っているのが分かった。それと、その三本線の真下、ブルマの端っこからは、白いものがはみ出ているのを目にした。


 あなたが、そこ、はみ出ているよと教えたら、少女は白い下着をブルマ内側に押し込んで隠す。


 彼女に動揺が広がる。


「パンツ、見られちゃった。だいじょうぶじゃない……」


 スカート部分の持ち上げをやめた少女は、逆にその部分を押さえ始めた。あなたに初めて恥ずかしそうな顔を見せる。


 なんで大丈夫じゃないのかと、あなたは問う。


「ブルマは見られてもいいものだけど、パンツを見られるのは、恥ずかしいの……」


 そもそも、ブルマを自分から見せることも、見せられている側としては恥ずかしいし、人によってはブルマも下着と大差ないと思う。そのように、あなたは語った。


「そんな……。じゃあ、見せても恥ずかしくならないように、わたしをおよめさんにしてくれる? 家族になれたら、もう恥ずかしくないの」


 家族になら見られても恥ずかしくないという少女の主張には疑問が残るものの、あなたは彼女をじっくりと見た。


 彼女は、あなたよりも背が低い。セミロングの黒髪に、幼げな顔。ほっそりとした体形で、胸部は小さく、平らにしか見えない。


 彼女の胸部を見つめていると、


「お胸は大きいほうがいい。でも、小さくても、だいじょうぶ」


 そう言って、彼女はその場でワンピースを脱ぎ捨てた。


 下がブルマなのはすでに知っている。上は……、はみ出し具合が、すごい。


 胸部を覆う面積が広い白の女児向けブラジャーの上に、面積が小さめでストラップも細い、黒のブラジャーを重ねて()けている。しかもそのブラジャーはブルマにデザインを合わせているようで、あなたから見て左の胸部には白のタグがつき、右の胸部には白の細い三本線が縦に入っていた。


 ほとんど下着姿の状態で彼女はあなたに近づき、あなたの右手を取った。


 彼女の小さな胸部に、あなたの手の平が押しつけられる。


「こうすれば、きっとうれしくなる」


 やられている側のあなたは、不覚にも興奮していた。その気持ちとともに、あなたは決意する。


 あなたは神様だ。


 あなたは美の女神様で、少女の顔に迫る胸部がとても大きい。


 性別は女性のあなたでも、あなたはこの空中庭園の(あるじ)なので、人間の少女をお嫁さんにすることが出来る。子供にすることも出来る。


 まず、あなたは彼女に対し、お嫁さんではなく、子供にならないかと提案した。


「それはだめ。……わたしには、お父さんもお母さんもいるから」


 彼女の意志を感じたので、あなたは提案を却下する。


 お嫁さんになってもらうのなら、神に等しき存在に昇華(しょうか)される。永遠にその姿で過ごすことになり、今後、胸部が一切大きくはならないと、あなたは説明した。


「女神さまが大きいから、わたしはこのままでいい。わたしを、しあわせにしてくれる?」


 純情な視線の少女の問いに、あなたは肯定した。巨大な胸部を密着させ、彼女を優しく抱きしめた。


 美の女神としては、将来、愛の相方になる者に対し、大きな胸部をぶつけ合いたい気持ちもあった。けれども、今ここで彼女を(のが)すのは惜しいとも思った。


 自分からブルマを見せてくれたり、手を取って自身の貧相な胸部につけたりした、彼女の美。それを披露(ひろう)した彼女の願いを受け入れないのは、美の女神としては間違っていると判断する。


 人間を召喚したのは、自分以外の美が欲しかったからだった。


 (さら)なる美を(ほっ)したあなたは、少女を柔らかい領域から解放し、彼女に美とは何かと(たず)ねた。


 彼女は肌を露出した姿のまま、無表情で考える。少しして、脱ぎ捨てていたワンピースを拾い、きちんと着た。


 あなた目線に合わせて、片手で(えり)を引っ張った。


「ちらりずむ」


 彼女の答えに、あなたは合格を出した。


                    (終わり)

ブルマ見え! から、残りの部分をどうしようかと色々考えた挙句(あげく)、こんな形の作品となりました。


最後まで読んで下さり、ありがとうございます。

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