朝日も綺麗でしたね ー都々逸、短歌ー
恋愛、ホームドラマ
ちょっぴり切ない注意報
春『藤の花の季節』 恋
七 ふじの/はなさく 藤の花咲く
七 きせつに/こいを 季節に恋を
七 ゆれる/かんざし 揺れる簪
五 くらうキス 食うキス
夏『ぼくのくるしみ』 婚約
七 きみの/うまれに 君の生まれに
七 きゅうこん/しては 求婚しては
七 ルビー/かがやく ルビー輝く
五 くすりゆび 薬指
秋 子
七 おなじ/けしきの 同じ景色の
七 その/もみじいろ その紅葉色
七 あかご/みつめて 赤子見つめて
五 なでてみる 撫でてみる
紅く色づく木々。紅葉のように頬を染める赤子は愛しく、思わず頬に手を伸ばして恐る恐る撫でてみる。
『紅葉は嫁にやらん』
冬 晩年
七 こなゆき/ふるよる 粉雪降る夜
七 こごえる/ぼくは 凍える僕は
七 きみの/ことばで 君の言葉で
五 あたたかい あたたかい
雪が降る寒い冬の夜、凍えて帰って来たら君が「おかえりなさい」と、言ってくれた。そんな何気ない言葉で僕の心は温い。
『ただいま』
四季 運命
七 めぐるきせつを 巡る季節を
七 これからさきも これから先も
七 きみとぼくとで 君と僕とで
五 つむぎゆく 紡ぎゆく
これから先、どんなに季節が巡ろうとも君と僕とで物語を紡いでゆく。
ー宵の秋ー 短歌
ある宵に 月が綺麗と 囁けば
君は笑って 頷き返し
僕「笑いすぎでしょ。ダメだった?」
君「ちょっとキザだった」
僕「えぇ〜……」 君「ちゅっ」
僕「っ!?」
君「でも好き」
ー暁の冬ー 短歌
ある朝に 「おやすみ」と言う 声を聞き
幸せ浸り 眠りについた
ある男の四季物語シリーズ
〜今日もどこかで〜
【End】
定型:都々逸
基本7.7.7.5音
江戸末期に形が出来上がる。元は三味線とともに唄われていた。
明治に唄から離れ、文芸としての文芸形式の都々逸が認識されるようになる。
基本
上七 3.4 →4.4 でもOK
中七 4.3 →2.5 でもOK
下七 3.4 →4.4 でもOK
座五 5
多くは「都々逸坊扇歌」様に習ってこの形式みたいです。
例)都々逸の有名作品 作者不明
七 たてばしゃくやく 立てば芍薬
七 すわればぼたん 座れば牡丹
七 あるくすがたは 歩く姿は
五 ゆりのはな 百合の花