花火が綺麗ですね ー長歌ー
恋愛系
五 ほしぼしと 星々と
七 うかぶはなばな 浮かぶ花々
五 かがやいて 輝いて
七 さきみだれては 咲き乱れては
五 よるのそら 夜の空
七 きみのひとみを 君の瞳を
五 のぞきこみ 覗き込み
七 はんしゃしてるは 反射してるは
五 はなのそら 華の空
七 ゆうがおうかび 夕顔浮かび
五 きえゆくは 消えゆくは
七 もみじをまぜて 紅葉を混ぜて
五 あかくそめ 紅く染め
七 ほおべによりも 頬紅よりも
五 あざやかに 鮮やかに
七 なみだぐんでて 涙ぐんでて
五 うつしそら 写し空
七 さらにみだれて 更に乱れて
五 みだされて 乱されて
七 ごまかすように 誤魔化すように
七 そらしとらわれ 逸らし囚われ
ー訳ー
星空に打ち上げられた花火が輝き、咲き乱れる。
夜の空から目を離して君の瞳を覗きこめば、花火が反射してキラキラと輝いていた。
夕顔に似た花火が消えてお次は紅葉のような赤い花火も混ぜて。
(私が君を見ている事に気がついたのか)お化粧をした顔が更に紅く色付き、涙ぐむ君。
瞳に写った花火の夜空が涙で潤み、歪み、乱れ、私の心まで乱される。
誤魔化すように「花火が綺麗ですね」と言ってコチラは視線を逸らしたが、君の瞳には私の姿がまだ囚われている事だろう。私の心共々。
・長歌(定型:5.7……7.7)
5.7、5.7、5.7と3セット以上繰り返した後に最後7を足して終わらせる。
なので、最後だけ「…5.7.7」となる。
・反歌(定型:5.7.5.7.7)
長歌の後につける独立した短歌。長歌の内容を要約したものや補足など。
※大体は反歌もつきますが、なくてもOKなので今回は作りませんでした。
今さらですが、解説の内容などはWikipediaやコトバンクの「日本大百科全書」を主に参考にしています。
(・ω・)今年は8月7日が立秋なので……過ぎると残暑の頃になる『初秋』に入ります。
これからの詩を気候に合わせるか、季語に合わせるか悩みどころですね(苦笑)。