生まれたはいいものの…
神様と別れて次に目を開けた時には赤ん坊としてベッドに寝かされている状態だった。
言葉はまだ発する事はできなかったが中身は転生しているお兄さんだからな。
思考は出来るし、念じる事ができるのでステータスは見れる。
一応開いてみたが、最後に確認した時と変わりがなかった。
そりゃあ何もしていないからな。
この状態でも何が出来るか神様に聞いてみようかな?
「ん?呼んだ?」
いや、神様、レスポンス早すぎない!?
何してんの?
「いや、ぶっちゃけ君を転生した時点で仕事が終わったから当分暇なんだよね☆」
そんな星マーク飛ばされても困るんだけど。
まぁ、神様が適当なのはだんだんわかってきたから置いといて。
この状態でも出来る訓練はあるのかい?
「うーん、この状態だったら出来るのは魔法制御とかマナ量を増やすためにひたすら魔力を放出し続けるとかかな」
筋トレは無理だから、筋力を必要としない魔法の訓練をし続けようって感じか。
理屈はわかるがその感覚を掴むには時間が必要だな。
「あ、その問題はないと思うよ?あの子達裏ステータスとかもかなり弄ってたから」
なんだその裏ステータスとやらは。
実は隠された素質があってそれを極めるとめちゃくちゃ強くなれる的なやつか?
そんなのが出来るのなら皆がそれを出来るようにする方が良くないか?
「皆が出来ちゃうと魔王とか勇者とかっていう存在が無くなっちゃうんだよね。」
飛び抜けて強い者が出てくるから時代ができていくんだな。
その流れを勝手に変えてしまったり止めるなんて事はしてはいけないのか。
それなら、俺の存在はどうなるんだろうか。
「君にはいずれこちら側に来てもらう予定だから、安心して暴れていいよ。」
安心したいけど安心できないやつ!
大体その流れって俺死んじゃって神様になるやつやん!
それだけは回避させてもらおう。
神様にはなるが死んじゃってそれならば…みたいなテンプレは絶対させないからな。
「そんじゃ、まぁ頑張ってよ。私は昨日録画しといたドラマ見てくるから」
…本当にこの神様が一番上の神様として存在していていいのだろうか。
もしかしたら、何かいい所があってトップにいるのかもしれないしな。
…なんかどこかで思い切り首を横に振っているような気配がしたが、気のせいだろう。
それにしても、赤ちゃんの状態だと出来ることが少なくてつまらない…。
一人で歩けるようになるまでは、魔力操作や制御に勤しむとしようか。
「おや、アレン様が魔力を扱って…?」
使用人の人たちは何度か見かけたが、まだまだ赤子の俺がそんなことができる訳ないと、不思議な顔をしつつお世話をしてくれた。
俺も極力バレないように練習していたので大概は気のせいとして問題にはならなかった。
しかし、一歳になるときに一回だけ本気で操れる魔力の大きさが気になったので試したことがある。
深夜に実験してみたので人的被害はなかったが、俺の部屋が散らかったのと屋敷の周りの魔物達が怯えて逃げていった。
朝になるとちょっとした騒ぎにはなっていたが何かの事故が起きたのだろうとすんなり収まった。




