もはやこの世界に拘らなくてもいいのでは?pert.2
元の世界に照準を合わせる感覚で元の世界を狙い、次元転移を行う。
少しその術式にこっそりととある術式を加える。
そして、しっかり謎の男を閉じ込めている宵闇処女も連れて行く。
また一つ被検体が得られたな、よしよし。
「また気持ち悪い笑顔してるよ…」
「気持ち悪いとは失礼な。探究心が溢れていて抑えられないだけだ」
「いやその溢れ方が気持ち悪いのよ」
なんだ、珍しく神様がまともに突っ込んでいる。
なんかそっちの方が気持ち悪い気がするんだが…?
なんで、他の神様達は俺らと距離をとってるんだ。
良いじゃないか、好きな事のために頑張って結果が得られたんだから。
これでも、抑えてるんだから。
「そろそろ向こうに着くと思うけど、みんな落ち着いてね?」
「…まさかとは思うんだけど時空移動も混ぜたの?」
「え、そんなの誰も教えてないはずですよ?そもそも混ぜるなんて出来るはずが…」
「え、そんなに難しいことかな?だって水の中に絵の具混ぜるような感覚じゃん」
「その感覚が分からないから皆できないんですよ」
ちなみにこんなに話しているが次元転移の最中のためあの世界では1秒も経っていない。
しかも、戻る世界は教会が破壊される5秒前の世界。
その時にこんな大所帯でしかも最低でも神様がいる団体だ。
そんなものが目の前に現れてみろ。
俺のような肝が座っているやつでないとひっくり返るぞ。
まぁ、ひっくり返っていない人から言われても説得力ないかもしれないけどさ。
そうのんびり考えていると時間の流れがまた戻り始める。
「さてはて、貴様に…ん?」
「あぁ、そっかまだ、お前がいる時間軸か…」
「時間軸まで移動してどうするのさ!」
「そんな事言ったてつい癖で色々いじりたくなっちゃったんだから仕方ないだろ!」
「ついってそんな軽い感じで超えないでもらえないかな!?」
「そんな難しくないから軽くもなるわ!」
「君の頭はどうなってるんだよ!この世界でそんな事できる人間なんて君以外いないからね!?」
「じゃあ、みんなにその知識を広めれば俺が異常ではなくなるわけか…」
「そんな簡単にここの人たちのレベルを神様レベルにしないで!そんな事したら時空神の立場なくなるでしょうが!」
「そこらへんはほらちょちょっとね…」
「なに恐ろしいことしようとしてるのよ!」
「…貴様ら、俺を無視するなぁ!!!」
すっかり蚊帳の外にされていた男がツッコミに来る。
この男も流石に置いてけぼりには耐えられなかったようだ。
とはいえ、俺が持ってきたものを見れば黙るだろうが。
「あーすまんすまん、この世界ではなにもしないから落ち着けって」
「この世界という事は貴様、他のところで…」
「あぁ、これに閉じ込めてるから俺のところではこうなってるよ」
宵闇処女に閉じ込めてあるモノを見せる。
中を見れるようにしてあるから、中で苦痛に叫んでいる男が見える。
俺の後ろから覗き込んだ神様含め子供達が見て何人かは吐いていたり気絶していた。
これくらいでダウンとは情けない。
たかだか、針で刺されまくって穴だらけになってるだけだろう。
目の前の男だってこれくらいなら…。
ダメなようだ。
「お前、そんなんでよく俺と勝負しようと思ったのかよ…」
「貴様から、魔力の圧が感じられんのだ…ウップ」
「あぁ、ごめん、面白くないから塞ぎ込んでたわ」
俺がいるこの世界では魔力は全身の毛穴のようなものから常に外に出ている。
外に出るのと同じくらい体内でも生成されているので総合的な魔力量は変わらないのだが。
中にはバランスが崩れる病気を患っている人もいるみたいだが。
あれてか、それすら治せるし、次元も時間軸も飛べるようになった俺なら別に敵だらけのところじゃなくて穏やか世界で過ごせば良いのでは?
この世界で努力しながら生きていかなくても…。
「「「「「それだけはやめて!」」」」」
神様達の大合唱だ。




