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第八話 5年前(7) 祠へッ!九尾、降臨。「ひざまずけ! 命乞いをしろ! 小僧から石を取り戻せ!」

【あらすじ】

ムイカリが力を取り戻し。「見ろっ!人がゴミのようだっ!!」←イマココ



裏山の祠――


そこでは今、継とムガイによる激しい応酬が続いていた。


互いに決定打を欠いたまま、戦いは持久戦に突入していた。


ムガイは、祠から漏れ出る“邪気”を補充しながら攻撃を仕掛けてくるが。


継の警棒による受け止めで、じわじわとその邪気の量を削られている。


一方の継もまた、警棒に憑いている白龍が疲弊しきっており、明らかにスタミナ切れが近い。


(このままじゃ、持たない……!)


そう互いに感じていたその時だった。


――バシャァァン!!


雷鳴のような轟音が山中に響く。


次の瞬間、山頂付近の巨木から、眩い光と共に“巨大な白狐”が飛び立った。


その白狐は空中で身構えると。宙を駆けるように飛び、一瞬で祠の前に降り立った。


あまりの勢いに、掴まっていたゴブリン大佐も、林の中へふっ飛ばされる!


「な……にあれ……!?」


面食らう継とムガイ。


そして、白狐が再びまばゆい光に包まれたかと思うと、スーツ姿のあの女――


ムイカリさんの姿に戻っていた。


「ふぅ、やっと到着。…って、あんたたち、なに固まってんのさ。

こんな美人の顔、忘れんじゃないよ?」


「いや、そもそもその姿で現れたの初めてなんだけど!?」


継が即ツッコミを入れる。


「で? その狐ヅラの男は?」


ムイカリさんの腕が鷲掴みする、気絶してる人物に、僕はたずねる。


「ここの祠の主――だよなっ!俺の術で拘束してたはずだが。解いたのはオマエかっ!」


ムガイが食ってかかる。


ムイカリは、スッと背筋を伸ばし、ふんっと鼻を鳴らす。


「……アンタがウチの兄弟分にも等しいギンジに手ぇ出してくれたわけだ。

……許さないよ?」


背後に“ゴゴゴゴッ…”とでも書きたくなるプレッシャー。


怒ったムイカリは、黙っていても怖い。



「ハッ!だったらどうした!」


ムガイは不敵に笑うが……


「継が倒すからねっ!」


あっさり他人任せにした。


(……やっぱそうなるのね)継は内心、天を仰いだ。


※神は人に直接手出しできない。だから、ムイカリのような存在には“代理人”が必要なのだ――


「じゃ、私は祠へ先に行くよ。ギンジも一緒に行くよっ!」


「うぅ……目が回る……」

足元ではギンジが未だフラフラしていた。


「なにノビてんのさ!」

ムイカリはギンジの襟をつかむと――


ビタァン!!


「痛ぁいっ!て、ビンタ!? …姐さん、乱暴すぎないッスか!?」


「ハイハイ、文句言わずに行くよ!」

有無を言わせずギンジを引きずっていく。


(……さっき“兄弟分”とか言ってたよね……?)


一方、状況を見てムガイはすぐに動いた。


「祠へは行かせねぇ!」


その行く手を阻もうとする――が、


「行かせるわけにはいかない!」


僕はムガイの前に立ちはだかる。


ちょうどその時。


――ガサガサッ!


祠の横の林から、バサバサッと音がして、何かが起き上がった。


「ひざまずけッ! 命乞いをしろッ! 小僧から石を取り戻せッ!」


ゴブリン大佐――復活。


「おまえが取り戻せッ!! ヤツらを追えェェ!」


「……どうせ、ヤツらは遠くへは逃げません。航路は順調ですよ」

スーツ姿のゴブリン大佐、平然と宣言する。


そのまま林をすごいスピードで駆け抜け、ムイカリたちを追って祠へ飛び込んでいった。


「クソッ……なんであんな変なの作っちまったんだ……」

ムガイが頭を抱える。


(お前、絶対ラ◯ュタ好きだろ)


――バシィン!!


ムガイの隙を突き、継が一撃を浴びせる。


だが、ムガイは邪気を纏った腕でそれを受け止めた。


「どこを見ている、お前の相手は僕だ!」


「ガキィィッ!!」


二人の戦いは再び激しさを増していく――


――つづく




次回

決着………。「目がっ!?目がぁぁっ!!」


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