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西堀の隠居のはなし《小分け版》  作者: ぽすしち


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新しいお社(やしろ)

 合わせたように、店のものが、いちどきに辞めたことも、この噂をあと押しした。



「 ―― いいや。やっぱり隠居がいびり殺したんだ。急にボケたのは、そのバチよ。―― これも、うちの棟梁が若旦那から打ち明けられたはなしだがよ、実はその新しいお稲荷のお社も、大旦那が言い出して、どうしてもきかねえから、作ることになったんだとよ。  息子の若旦那は、お社を移すのはよくねえってんで、反対してるのさ。 ―― 場所がな、今は店の入り口に向かうようにたってるのに、隠居が指した池のところじゃ、そっぽむいちまってるんだ。 新しいお社はな、隠居の離れにむかって立ってンのよ。だからな、おれたちが思うに、その新しいお社にはよ、ほら、亡くなった嫁さんが化けてでねえように、なにかの強い神様をいれるつもりじゃねえかって」


 ・・・やっぱりくだらなかったが、こちらの蕎麦がのびそうなので、もう何も言わないことにした。






 大工の話は、棟梁から直接聞いた話だし、なにしろ、隠居を実際に見ている。


 だが、その話を聞く前に、先月、自分も隠居に会っているのだ。そのときの印象とまるで違う話に、ヒコイチはなんだか腹が立っていた。



 だからといって、ここでいきなり様子を見にいったら、まるで、心配しているようではないか。



「 ―― お友達じゃねえってんだ」


 持たされた草もちを、ぐるりと振った。




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