表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
西堀の隠居のはなし《小分け版》  作者: ぽすしち


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

52/52

観念する

ここで終わりとなります。

おつきあいくださった方、目をとめてくださったかた、

ありがとうございました!


 きっと、大笑いするだろうと思った坊ちゃまの笑い声が響かない。


 ふいに、背中に重いものがのっかった。



「それ、買います。できればもっと、材料があるといいなあ。 成仏できるまで、観察、というか、ずっと追い回してくださいよ。 あ、成仏する瞬間とか、絶対に逃したくないなあ。 あ、それと ――」



 耳元で楽しそうに続く注文を聞き終わったら、今度こそ、絶対に、絶対に殴ってやろうと心に誓う。

  ところが、注文を続ける中、突然お坊ちゃまが女のように甘える声をだした。



「 ―― ああ、ヒコさん。  そういえば桜ももう、終わっちゃいますよ。さっさと殴ってもらって、花見に行きたいんですけど?」



うしろからのぞくお坊ちゃまの眼も、ガラス玉みたいだと考えるが、あの猫とはちがう。



「・・・あんた、おれに、船漕がせる気でしょ?」


「きれいどころも呼びますよ。 さあ、早く」


「もお、いいです。殴る気も失せやした」


「そうですか?じゃあ、花見、行きましょう」



「・・・・ろくでもねえ・・」


「なんですか?」




「いや、べつに。お坊ちゃま、どいてくださいよ。観念してお供しやしょう」

 





 自分にはわからない《心の動き》が、この世の中には多くあって、それはこの世の中のどこにでもあるのかもしれない。


 自分がしらないだけで、きっと、あの、乾物屋の『入った』黒猫みたいな存在も。





「 とりあえず、桜の散りぎわでも見届けますかい」

 

 


  桜の花びらを見送り、それについてすこし、考えることにしようか ―――。

 






読んでくださった方、ありがとうございました!

《小分け版》いかがでしたでしょうか?

やはり、元がながい、と感じました・・・。スマホのかた、申し訳なかったです。。。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ