表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
西堀の隠居のはなし《小分け版》  作者: ぽすしち


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

42/52

そんなの、



「・・・セイベイさんは、セイイチさんの前では、本当にボケたようなそぶりをしていたそうです」


「な、・・なんで?」


「・・・・」



 半眼の坊ちゃまがゆっくりと口を開けた。



「 ―― 自分を、・・・ 殺させたかったんですよ」





「・・・・・・・こ・・」


「本気で、自分を殺そうと思ってる息子に、その『機会』を与えたかった。と、おっしゃいました。 ―― ぼくは、・・・やっぱりセイベイさんのこと、こわいですよ」





 ヒコイチは、声もだせなかった。


 自分には、親の記憶はない。

 兄弟もいない。

 血のつながった人間がどこにいるかも、わからない。


 だが、けれども、自分が思うその強い絆には、そんなこと、あるわけはない。



「セイイチさんの中では、セイベイさんは幼いころから怖く厳しいだけの存在で、長じてみたら、今度は、自分の愛しい妻と、安定していた店を、奪いとった憎い相手だ。 きっと、父親だという感覚も、ちゃんともてたことがないんじゃないかなあ・・・。 そんな感情を、セイベイさんは気付いていても、どうにもできなかったんだね。 だから、せめて ――」


  

    

       「おかしい!!そんなの、おかしいだろおがよ!!」






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ