愛に亀裂が入る時、俺は嫁に牙を向ける!
俺の嫁とは? “交際0日婚”で結婚する。
元々、俺は嫁の事は知っていた。
俺の知人の友達で紹介されて出会っていたからだ。
まさか? 付き合ってもいない女性と結婚するとは思いもしなかったが...。
彼女は社交的で、人と話す事が楽しいと想えるタイプの人間らしい。
それに比べて、俺は家の中に籠るインドア派の人間だ!
何よりも家族との時間、家の中で一人で寛ぐ時間を一番大事に考えている!
・・・勿論! この考え方のおかげで、お互いの心のすれ違いができた。
“俺の嫁になった今も、外で遊びに行きたいと俺に言う嫁。”
子供の面倒は、俺に任せて一人で遊びに行くようになった。
俺はそもそも許可をしていない!
まだ小さな子供を家に残して遊びに行きたいなんて! 母親のする事なのか?
たまに遊びに行きたいぐらいなら、俺が時間がある時に子供の面倒を見ても
いいのだが、月に1回が週に1回になり、今では毎日、子供と俺を置いて遊び
に行ってしまう嫁。
『こんなにしょっちゅう、何処に遊びに行くんだ! 子供はどうするんだよ!
ママが居なくて、毎日夜泣きするんだぞ!』
『貴方がちゃんと面倒見ないからでしょ!』
『お前、この子の母親だろうが!』
『今はそんな古臭い考え方を言う時代じゃないの! 旦那も母親と同様に
育児の協力をするのが当たり前の時代じゃない、アンタ何言ってんのよ!』
『毎日のように遊び惚けてる事が、“母親だと言うのか!”』
『そんなに大声で怒鳴らないでよ! 取り合えず今日もこの子の事頼むわね!』
『・・・お、おい! まだ話が終わってないだろう!』
『じゃあね~行ってきます!』
『・・・・・・』
今日も嫁は、俺と子供を置いて遊びに行った。
しかし? 毎日同じ時間に、嫁は何処に行っているのだろうか?
俺は嫁と一番仲が良い女友達に連絡して聞いてみた。
【プルルルル プルルルル プルルルル】
『はい。』
『百合香の夫の富樫です。』
『・・・あぁ、百合香の旦那さんの富樫さん、ワタシに何か用ですか?』
『ウチの嫁が毎日、夜になると何処かに行くんですけど? 何処に行って
るか知ってますか?』
『えぇ!?』
『聞いてませんよね?』
『・・・そ、それが、』
『何処に行ってるか知ってるんですか?』
『“百合香、今! ホストクラブに通ってるみたいでそのお店のNO3の男の子
にぞっこんらしく、まさか? 毎日通ってるとは思わなかったけど、”』
『ホストクラブ? 何処のお店か知ってますか?』
『・・・まあ、一応、』
『教えてください!』
『・・・ワタシから聞いた事、黙っててくださいね。』
『分かりました、約束します!』
『じゃあ、話します。』
『はい!』
・・・俺は何にも知らなかった。
嫁は“ホストクラブのNO3の男に入れ込んでるらしい。”
しかも? 毎日遊びに行くと言って家を出る時は全てホストクラブに
行っていたとこの時知った。
しかも? “多額のお金を払っているらしい。”
俺はひょっとしてと思い、子供や家のローンの支払いの為に貯めてきた
貯金通帳を見ると? 既にお金は数万円しか残っていない。
最高で8000万円あったお金が数万しか通帳には残ってないのだ!
他にあった通帳も全て嫁がホストクラブに使いこんでいた。
これからどうしたらいいんだ?
子供もまだ小さいというのに、家のお金を全て俺は嫁に任せていたおかげで
今更、こんなに後悔するなんて!
家にお金はもう残ってない。
しかも? ホストクラブのそのお店のNO3の男は嫁に、“風俗のお店を紹介した
らしいではないか!”
嫁は、こんな男の為に“体も売っていたのか?”
その稼いだお金でまたホストクラブにお金を流して、また風俗でお金を稼ぐ。
俺は真実を知って愕然とした。
こうなったら? 嫁に天罰を与えないと俺の気が済まない!
俺はそのホストクラブに乗り込んで行った!
『いらっしゃいませ~』
『百合香! この店にいるんだろう! 何処に居んだよ!』
『・・・せ、清二、どうして、此処が?』
『そんな事は、どうでもいい! なんでこんな所に居んだよ!』
『お客さん、静かにしてもらえませんかね?』
『お前か? 俺の嫁をたぶらかしてる奴は、、、!』
『はぁ!? アンタの嫁が勝手にオレに金落としてんだろうが!』
『竜輝、やめて!』
『お前は、コイツの肩を持つ気か?』
『そりゃそうだろうな! よくアンタの大好きな嫁からアンタの話は訊いて
るよ、家にばかりいてつまんない男だってな! もっと嫁を楽しませてやれよ!』
『・・・百合香! 一体、どういう事なんだ!』
『ち、違うの! それは、』
『“本当の事だろうが、奥さんよ!”』
『・・・百合香、』
『・・・・・・』
『何黙ってんだよ! 旦那にはっきり言ってやれよ!』
『もういい! 一緒に家に帰ろう、彬人も家で待ってるんだ。』
『・・・ううん、』
『今までのツケの金も全部、払って帰ってくれよな!』
『幾らだ?』
『1000万円!』
『はぁ!?』
『・・・ごめんさない、貴方、』
『今はお金を持ってないから、改めてお金は全て払いに来る!
それでいいよな。』
『あぁ、金さえ払ってくれればオレは問題ないけどな。』
『さあ、家に帰るぞ、』
『・・・ううん、』
家に帰って詳しく嫁に話を訊けば? “いろんなモノが売られていた”
家も土地も、お金になるモノはなんでも売られていたんだ!
もう一つ! 俺が一番気になっていた事、“風俗店で働いていたのか?”
嫁は泣きながら縦に首を振った。
“この時の俺の心は絶望に満ち溢れていた!”
心を打ちのめされるという事がこういう事なんだと俺は初めて知る。
【愛に亀裂が入る時、俺は嫁に牙を向ける!】
俺はこうなった以上、嫁と別れる気だった。
何もかも失ったのは、全て嫁のせいだ!
俺や子供には関係ない!
・・・“だが、俺達は家族なんだと絆のようなモノも感じた。”
俺はホストクラブに行った次の日。
実家に帰り、両親に頭を下げて1000万円を借りる事ができた。
そのお金を持ってホストクラブに行き、嫁の作った全ての借金を返す。
*
そして今は、一から嫁と子供と3人で新たな生活を送っている。
ぼろアパートの6畳の和室で3人で暮らしているんだ。
贅沢は一切できないが、今が一番幸せなのかもしれない!
最後まで読んでいただいてありがとうございます。




