リンとスピア
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「スピアか。良い名だな。我はリンだ。よろしく頼む」
「してユミとスピアはどういう関係だ?」
「「友達です」」
「ほう。それは良いな」
俺も話に混ざる。
「リン、スピアは俺の彼女なんだ」
「なんだと!二人は付き合っているのか?」
「えへへ、そうです。付き合ってます」
「ケンはモテそうだもんな」
「そうか、へへへ」
「なに照れてんの。ケン。浮気したら許さないから」
スピアに釘を刺された。
「元から、浮気なんてする気ねーよ」
「なら良いけど」
「主らは何の用があって来たのだ?」
「あっ、忘れてました。これです」
ユミがトマトを取り出す。
「あたしはこれ」
と言って、スピアはレタスを取り出す。
「ハンバーガー用にどうぞ」
「良いのか?買い取るぞ」
「いえいえ、いつもお世話になっていますから、お代は結構です」
「あたしもケンがお世話になってるから、差し入れってことで」
「それじゃあ、遠慮なく頂くぞ」
「はい、じゃあこれ全部どうぞ」
トマトとレタスを三十個ずつ取り出すユミとスピア。
「こんなに沢山。嬉しいぞ!」
新たに、トマトレタスハンバーガーを作れるようになったことに衝撃を受けたリンだった。
「三人に試食して欲しい」
ということで、四人分のトマトレタスハンバーガーが出来上がった。
「「「「いただきます」」」」
リンも含めた四人で頂く。その味は?
「美味い!」
「美味しいぃぃぃ」
「とっても美味しいです」
「これは自信作だな」
等々、とても評価の高いコメントばかりが出てきた。
「トマトとレタスのシャキシャキ感が良いのよね」
「分かるぞ、スピア」
「ホント?リンさん?」
「ああ、シャキシャキ感がたまらない」
すっかり仲の良くなった、リンとスピア。
「スピアはどこのギルドに所属しているのだ?」
「あたしは名前の通り、槍士ギルドに所属してますよ」
「ほう。槍士ギルドにか。それも良いな」
「ですです」
年齢不詳のリンに対しては敬語で話すスピア。だが、くだけた印象で話すので、距離は近く感じるだろう。それもスピアの良さだ。
「そうだ!客人としてスピアを曲芸師ギルドへ向かえよう」
「そんな事が出来るのか?」
俺がジトッとした目線で、リンを見る。
「ああ、大丈夫だぞ。他のギルドもしようと思えば出来ることだからな」
「じゃあいっか」
素直に引いておいた。
俺達三人を招き入れて、リンはドカッと椅子に座った。
「ようこそ、曲芸師ギルドへ、スピア。槍士ギルドと違いはあるかい?」
「そうですね。古風で上品な所は変わりません」
「でも、椅子の配置等が違います。それくらいです」
「そうかい。十分だ」
「曲芸師ギルドに来たからには、酒は呑まなきゃな。スピア、酒は呑めるかい?」
「はい、嗜む程度なら」
「嗜む程度か。それは人によって違うからな。弱い酒から作ってやるよ」
そう言ってリンは、奥に消えていく。戻ってきた時に持っていたのはオレンジジュースだった。
「スクリュードライバーを作ってやるよ」
「それってオレンジジュース味なんですか?」
「ああ、そうだ。初心者でも飲みやすいアルコール度数三パーセントにしてやるよ」
「では、いただきます」




