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PvP 夜の部 ケン視点

PvP夜の部は、始まって間もないが、既に戦闘が始まっているようだ。


ホテル街の方で小競り合いが起きていた。星の剣を構えて近づいて行ってみると、そこにはピコ、角龍、ピオの三人組が争っていた。


「いくらチーミングが禁止されているとはいえ、身内同士で争うのは辛いだろう」


「俺も加わって1v1の状態を作ろう」


そう決めると、三人の戦闘中に割り込んでいく。


「久しぶりだな。ピコ、ピオ、角龍。俺も戦いに参加させてもらうぜ」

「その口調さっきのゲームマスターに影響を受けていますね」


ギクリ、とする俺。だって特徴的な話し方だったからさ。真似したくなるじゃん。


「と、とりあえず最初の相手は角龍だ。男同士でけりを付けよう」

「良いぜ。やってやるぜ」

「角龍まで真似しなくていいから」


ピコにつっこまれてしまった。


「気を取り直して、よろしくな。ケン」

「おう、こっちこそよろしく」


角龍の剣技がどれほどのものか、見たいと思った俺は星の剣をしまい、初心者の鎧を取り出す。


「まさか、その鎧で戦おうってんじゃねーだろうな?」

「そのまさかだ」

「人のことをなめた代償に、リスポーン地点送りにしてやるぜ」

「これはこれで強いんだけどなぁ」

ちょっと納得いかない俺。だけど、星の剣に比べたら、なめプレイになるのかな。


「まあいい。初心者の鎧の強さを、思い知らせてやるよ」

「行くぞ!」


角龍が突きを多用してくる。どこかに当たれば良いという判断だろう。一方の俺は、初心者の鎧で丁寧に角龍の剣を捌き、反撃に出た。


「おらぁ、くらえ!」

思い切り初心者の鎧を振り回してやった。

「ああっ!?」

角龍の剣が飛んでいってしまったようだ。剣を拾いに行くために不用意に背中を見せた角龍。

「甘いっ!」

すかさず、初心者の鎧で追撃を放つ俺。

「ぐはぁ」

流石に一撃とはいかないか。だが、

「ぐはぁ」

「ぐへぇ」

何連続か分からないほど、初心者の鎧で殴ると角龍は消えてしまった。リスポーン地点へと送られてしまったのだろう。


その戦いをじっと見ていたピコがいた。


「シスコンだから、ピオに勝利を譲ると思っていたんだが、違うんだな」

「これはれっきとしたPvP。妹は手加減されて喜ぶような性格ではありません」

「なるほどな」


初心者の鎧を振り回して、疲れた俺にはこの会話の時間が休憩タイムだぜ。


「私相手にも、その鎧で戦うおつもりですか?」

「一応言っとくけど、これ初心者の鎧だから。どこかの誰かが作った鎧じゃねーよ?」

「ええっ!?初心者の鎧はそんな形していませんよ?」

「自分で修理したんだ。イカすだろ?」

「ええっと、価値観は人それぞれですよね」


「それよりも私相手にも、初心者の鎧で戦うおつもりですか?」

お、ちゃんと初心者の鎧って言い直してくれてる。好感度高いぞ。

「いや、疲れたからこっちを使わせてもらうよ」

と言い、月の剣を取り出す。初心者の鎧はお役御免でしまっておいた。


「へえ、剣ですか。同じ剣使い同士、良い勝負をしましょう」

「悪いが、ピコの思ったような戦いにはならないと思うぞ」


そう言って、こと座の力を借りた俺は、ポロン、ポロンと音を出していく。

「そんなもの効きません」

とピコは言って、出てきた音符を切り伏せる。しかしその瞬間、音符が爆発して弾け飛んだ。

「なっ!?」

「おっと、音符は止まってくれないぞ」

音符がピコに触れて爆発する。爆発は連鎖して、俺の近くの音符まで爆発する。


だが、結果は火を見るより明らかだ。ピコはリスポーン地点へと転送されたのだった。


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