スポーツジムにて
スポーツジムにて、バッティングセンターに来ていた。120キロのボールを投げるピッチングマシーンに余裕で打ち返すケン。
「ケンってこんなに球技得意だっけ?」
スピアが疑問を持つのも無理はない。
「いや、そこまで得意じゃない」
「けど、瞑想や筋トレをしていたから、その分隠しパラメーターが上がっているのかもしれない」
と答えた。
「なるほどね。それで球技も上手くなったように感じるわけだ」
「ボールがスローモーションに見えるよ」
実際、集中力が高まって、ボールが遅く見える。それに筋力も上がっているので、ミートした時に、飛距離が出る。
「やっぱ出来ると面白いな、球技は」
「だよねー。あたしが球技好きな理由が分かるでしょ」
スピアもバッティングセンターで110キロのボールを打っている。上手く左右に打ち分けている。
球技も終わり、アックスのいる筋トレジムへ行ってみた。ユミもちょうど合流したところだった。
「アックス、筋トレはどんな感じだ?」
「ああ、凄く鍛えられてる気がするぞ」
「何?このマシンの数。とっても多いじゃん」
「ですねー。私達もやってみましょうよ」
「「賛成」」
ユミの意見に賛同し、各々筋トレマシンを使って、鍛えていく。
「ランニングマシンがあるのが、結構良いね。表だと走っていると目立つからさ」
「そうだな。やっぱり外で走っている人達がいるけど、目立つな」
スピアとユミがランニングマシンを始めたので、俺は何をしようかと探す。
「チェストプレスマシン・・・これでもやってみるか。胸に効きそうだ」
思った以上にキツイ。何十回も続けるのは無理だ。それも重さ次第なのだろうが、数回から十回程度が適切と書かれているのでこれで成功なのだろう。事実、俺の胸は鍛えられていた。
その他にも、ショルダープレスマシンやレッグエクステンションマシンなどを試した。
アックスはこのスポーツジムが、かなり気に入ったようで、
「儂は毎日でも通えるぞ」
と豪語していた。
「来ても筋トレばかりなんじゃないか?」
と囃し立てると
「ああ、そうだな」
と肩透かしをくらった、返答があった。
なんにせよ、今日は十分楽しんだので、ホテルに行って休むことにした。
「悪い、俺はちょっと落ちるわ」
「あ、あたしもー」
という事で俺とスピアは落ちることになった。
「じゃあ、そういうことで」
「バイバーイ、またね」
「おう」
「ではまた」
ホテルの前で解散する。そしてシャワーを浴びている。いつもよりシャワーが気持ちいい。体を動かして、汗をかいたからだろうか。
ログアウトすると夕食の準備を始めた。すると奈央から着信があり、
「夕食どこかへ行こうよ」
とのことだった。
「ああ、じゃあファミレスでも行くか?」
「うん、そうしよ。一時間後くらいにファミレスの前で集合ね」
「了解した」
冷蔵庫から取り出した食材を戻し、出かける準備を始める。と言っても、部屋着を着替えて髪型を整えるだけだが。
さて、どうしようか?となった時、ふとチョコレートが目に入る。食べたい、でももうちょっとで夕食だ。我慢だ我慢と自分を落ち着かせるそしてこれからの奈央との食事を思い描いた。ファミレスだ。安価にご飯が食べられるが、その分味も落ちる。ここは冷静に奈央に連絡だ。
「ファミレスやめて、やっぱりレストランに行かないか?」
「オッケー、レストランに変更ね。もう家出るよー」
「分かった。俺も家を出る」
レストランに着いた。奈央はまだのようだ。
「健二、お待たせ」
数分後には奈央も着いた。
「じゃあレストランで食事会といこうか」
「楽しみにしてる」
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