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フレンド交換

いいねお待ちしております。

降り立ったのは、始まりの街マグナス。石畳だが、日本風の家屋が並んでいる街だ。曲芸師のスキルですぐにへたれこんでしまったのは言うまでもない。一時間もリスポーン地点で座り込んでいると、左右に振れるような感覚がなくなってきた。すかさず立ち上がると、上下の揺れに襲われる。チュートリアルでは体験しなかったことだ。急に立ち上がったのがいけなかったのかもしれない。


ゆっくりと歩いてみる。この際他人の目なんかどうだって良い、そんな気持ちだった。ゆっくりなら大丈夫なようだ。少しづつ歩くスピードを上げていく。まともに歩けるようになるまでもう一時間かかった。そういえば先ほどからポーンという通知音がなっている。ステータス画面を表示してみると、曲芸師レベル3、アクロバットレベル2になっている。特にアクロバットの方は使った記憶がないのだが、ヒトミの言っていた曲芸師とアクロバットは相性が良いというのはこういうことだったのだろう。


走るのはどうだろう?やはりゆっくりと走らなければダメだろうな。そうしてケンは噴水の周りを走り始めた。さっきまで気にも止めなかった周囲のことに目を向けてみる。パーティーの募集、薬草の売買など街は活気に溢れていた。それと同時に、立ち上がろうとしては転ぶを繰り返す女性が目に入った。


「あの、大丈夫ですか?」

つい声をかけてしまった。

「曲芸師を取得したんですが、立ち上がるのにも一苦労していまして・・・お恥ずかしい」

「あー、それなら一時間ほど座って横揺れに慣れておくと良いですよ。私も曲芸師をスキルに入れているので、参考になればどうぞ」

「本当ですか?心強いです」


それから一時間。ケンは走り続け、全速力とまではいかないものの、相当なスピードで走れるようになっていた。小ジャンプも取り入れながらの練習で、曲芸師はレベル5、アクロバットはレベル3まで上がっていた。


そして先ほどの女性も立てるようになっていた。

「やりました。立つことが出来ましたよ」

「おめでとうございます。次は徒歩ですね!」

「はい頑張ります!」

と言って大きな一歩を踏み出したのだが、ツルンと地面が滑ったように後頭部から転倒してしまう女性。

「何事もゆっくりですよ・・・ええと、お名前を伺っても良いですか?私はケンです」

「私の名前はユミです。よろしくお願いします」

「ユミさんもチュートリアルをスキップされたのですか?」

「はい。どうせなんとかなるだろうと思って、とばしてきちゃいました」

「一緒ですね。歩くの頑張って下さい」

「あ、ちょっと待ってもらえます?フレンド登録したいのですが、いかがですか?」

「おお、それは是非」

フレンド登録のお誘いが来ています。と、ログが表示される。


ユミをフレンドに加えますか?

はい いいえ


当然ケンは、はいを選ぶ。


「やった。これで初フレンドです!」

「本当ですか?私もです」

二人で喜んでいると、横からパーティーのお誘いが来た。


「お二人さん。一緒にパーティー組みません?」

「すみません。今は歩くので手一杯なので、残念ですがお断りさせてください」

「私もようやく走れるようになったくらいなのですみませんが・・・」

「そういうことなら仕方ないか。私はAYA。フレンド登録くらいは良いでしょう?」


AYAをフレンドに加えますか?

はい いいえ


とりあえず、はいを選んでおく。何かあればフレンドを削除すれば良いだけだ。


「それじゃあねお二人さん」

そう言ってAYAは去っていった。


「それではまた」

「ええ、また今度」

と会話をし、離れていくケンとユミ。


ちょっと広い噴水の周りを走っていく。そしてついに全力ダッシュすることにした。問題なく走れるようだ。ちょっとつんのめった時にそのまま前宙してやった。すると周りからは拍手の嵐。

「やるねぇ、兄ちゃん。フレンド登録してくれないかい?」

筋肉質のがたいのいい髭のおじさんに声をかけられた。


アックスをフレンドに加えますか?

はい いいえ


はいを選んでアックスとフレンドになる。

「良い体型してますね。リアルでなにかしてるんですか?」

「なぁに、ボディビルダーをしているだけさ。それにしてもLGで前宙とは驚いた。なにか関連スキルを持っているのか?いや、スキル構成を聞くのはご法度だったか」

「いえ、大丈夫ですよ。アクロバットを持っています」

周囲に聞こえないように小声で話す。

「ほう。あの使えないで有名なアクロバットをねぇ」

アックスも小声で話してくる。


「代わりに何かスキルの情報を教えてくれませんか?」

とケンが訪ねると、アックスは

「敵視というスキルなんだが、一瞬だが敵の視線を全て俺に合わせることが出来る。タンクを目指している儂には必須のスキルだぜ」

と小声で教えてくれた。


「ありがとうございます。敵視、良いスキルですね。次のスキル候補に挙げておきます」

アックスと別れた後、スキルを確認したら、曲芸師レベル6、アクロバットはレベル4になっていた。


街中にある転送装置?のようなものがあったが、よく分からないのでスルーした。

戦闘シーンに飽きた方は、星星の人達から読むと良いかもしれません。

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