賞金の受け渡し
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次の日の朝。
朝食を食べ終わった俺は銀行に来ていた。勿論、ダーツの賞金を受け取る為である。
「これでお願いします」
小切手を受付の人に渡す。
「はい、本日現金はお受け取りになりますか?」
「いえ、貯金でお願いします」
「分かりました」
これで賞金は大丈夫。昼食まで筋トレして、その後LGをやろう。
家に帰ると、奈央の出迎えがない。おそらくLGをしているのだろう。筋トレしながら、昼食を何にするか考える。ハンバーグが良いだろうか?でも、LG内でハンバーガーを食べているかもしれないしなぁ。うーん、と悩んでいる間に、筋トレが終わった。
そうだ!カレーにしよう。そう決めて、キッチンに立つ。
野菜を切って、肉を切って炒める。水とカレールーとスパイスを入れると完成だ。
「お帰りなさい」
奈央がLGをやめて、昼食を食べに来たようだ。
「ただいま」
「良い匂いだね」
「ああ、カレーだぞ」
「うん、美味しそう」
「賞金の受け渡しはどうだった?」
奈央が聞いてくる。
「まあ、カレーでも食べながら話そう」
「そうだね。いただきます」
「はい、いただきます」
二人でカレーを食べる。
「うーん。香辛料が効いてて美味しい」
「だな。スパイスって偉大だな」
カレーは全ては食べきれなかった。
「賞金は全額貯金にしてきたぞ」
「そう。それは良かった。貯金しておけばいつでも使えるからね」
洗い物を終えた俺はLGをすることにした。
「奈央もLGやるだろ?」
「うん」
「じゃあマグナスの広場に集合な」
「オッケー」
ヒトミが待っていた。
「リアルでのダーツ大会はどうだった?」
「こっちで話したことは筒抜けか」
「ごめんなさい。嫌だった?」
「ちょっとね。でもそこまで気にすることじゃない。ヒトミは俺の担当なんだろう?」
「うん」
「俺の担当なら知っていても、不思議じゃない。ダーツの大会は優勝だったよ」
「おめでとう」
「スポンサーもたくさんつくことになったんだぜ」
「へー、そうなんだ。それだけでも食べていける感じ?」
おっと、そこまでは考えていなかった。
「多分ご飯は食べていけると思う。ただし、今後も良い結果を残し続ければの話だが」
「ケンなら大丈夫だよ。ダーツの腕前他のプロに比べて頭ひとつ抜き出てるもん」
「そんなことも分かるのか?」
「ソフトダーツはオンラインで繋がっているからねー」
「なるほど」
「ケンは向かうところ敵無しの無双状態じゃん。この調子でいこう!」
「おー!」
「それじゃ、LGの世界へいってらっしゃい」
シャワーを浴びて、マグナスの広場へ向かう。
こんなところにお花屋さんなんてあったかな?いや、無かったはずだ。
「こんにちは」
店員に声をかける。
「いらっしゃい」
出てきたのは、ピンクの髪をした店員だ。
「もしかして、花属性の魔法を使えます?」
「ええ!気づかれたのは初めてなので、驚きました」
「俺は星属性の魔法を使えるんですよ」
「あれま、それはまた珍しいですね」
「せっかくなので、フレンド交換しませんか?」
ケンの方から持ちかけた。
「はい、よろしくお願いします」
リリがフレンドに追加されました。
「素敵なお店ですね。お花を三本見繕ってもらえますか?」
「はい、ありがとうございます」




