表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
116/134

唐揚げ作り

おっと、そろそろ時間だ。

「スピア、おいとまするとしよう」

「うん、リンまたねー」


「おお、またな。ケン、スピア。また楽しみにしているぞ」

リンが見送ってくれた。


ホテルに行き、ログアウトする。


奈央より先にログアウトしたので、料理に取りかかる。今夜は鳥の唐揚げだ。鶏肉を一口大に切って、おろししょうがと醤油に漬け込む。


ここで奈央がやって来た。


「今日は何かなー?」

随分、上機嫌だ。


「鳥の唐揚げだよ」

と教えると、

「唐揚げ好きー!」

とのこと。


「じゃあこっちに来て、手伝ってくれ」

「ラジャー」


右手で敬礼した奈央がやってくる。


薄力粉と片栗粉を混ぜ合わせ、溶き卵に鶏肉を浸してから、つけていく。そして熱した油で五分間揚げる。


「出来た!」

「手を洗って先に食べててくれ。俺は片付けするから」

「うん。それじゃ遠慮なく、いただきます」


 油ものの片付けは面倒だ。だがしかし、唐揚げを作ることに決めたのは自分だ。きちっと最後まで、後片付けをする。


後片付けも終わり、俺も食卓に着く。我ながら美味そうな唐揚げだ。


美味いな、と心の中で思っていると、

「ごちそうさまでした。とっても美味しかったよ」

と奈央が言ってきた。


「そりゃ、良かった」

とだけ、返しておく。


ご飯を食べ終わると、

「食器洗いは任せて」

と奈央が言ってきた。甘えることにする。

「じゃあ、頼む」


俺は瞑想をすることにした。

十分後、瞑想を終え、隣を見ると、奈央も瞑想していた。


奈央の邪魔をしないように、こっそりダーツ道具を持ってくる。


ちょうど奈央も瞑想が終わったようだ。

「ダーツ道具取りにいっといで」

「うん」


その後ガスの元栓を閉めたか確認してから、二人で出かける。


今日も暑い日が続いたようだ。夏だから当たり前だけど。


でも今は違う意味で顔が熱い。奈央と恋人つなぎをしているのだ。

「なあ、奈央。いい加減手を放してくれないか?恥ずかしい」

「ダメでーす。このほうが恋人っぽいから、これで良いんです」

ワクワクの奈央には、何を言っても無駄だった。


十九時半にダーツバーに着いた。森崎さんはもう来ていた。

「こんばんは、早いですね」

「こんばんは、伊原さんも早いですね」


「では、ウォーミングアップにカウントアップでもしましょうか」

「良いですね」


俺は20のトリプルしか狙わない。全弾命中して森崎さんは引いていた。


トン エイティーと機械からいつもの声が出る。

「うしっ!」

LG内でスピアに貰ったダーツのおかげで、調整はバッチリだ。


森崎さんはブルに三本入れて、ハットトリックを出していた。流石プロ、外さない。


奈央も参加し、ブルに一回入れた。可愛い。

「よーし」

奈央なりに好成績のようだ。


カウントアップは、トン エイティーと ハットトリックの出し合いで、結果俺の勝ちになった。


俺は20のトリプルを一度も外さなかった。


「凄いですね!伊原さん。トッププロでもなかなか出来ませんよ」

「そうなんですか?20のトリプルは得意なので嬉しいです」


しかし、トッププロでもなかなか出来ないとなると、世界レベルだ、と言われた意味もよく分かる。


「次は01をやりましょう」

「その前に飲み物を頼んでも良いですか?」

「あ、はい。気がつかなくてすみません。どうぞ。私も頼みます」


せっかくのバーだ。お酒を頼もう。

「ゴッドファーザーを一つお願いします」

「あたしもそれを」

「では、私も同じもので」


タッチパネルを操作してゴッドファーザーを三つ頼む。


「では01ですね。やりましょう」

「「はい」」

森崎さんと奈央が返事をした。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ