ヒトミに報告
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朝、目覚まし時計の鳴る音で、目が覚める。リビングに行くと、既に奈央が朝食を作り終えていた。
「おはよう」
「おはよう。ご飯出来てるから食べて」
「ありがとう」
パクパクと卵焼きを食べていく。ほんのちょっと甘くて、美味しい。タコさんウインナーも食べる。久しぶりに食べたな、これ。
「さあ、食べ終わったら、LGやりましょ」
奈央が誘ってくる。
「そうだな。食器洗いしてから、やるよ」
「じゃあ、任せたよ」
「はいよ」
朝ごはんを作ってくれたのは奈央だ。食器洗いくらいは自分でやろう。
食器洗いを終え、LGにログインする。ヒトミが待っていた。
「やあ、お疲れケン」
「おう、お疲れヒトミ」
「俺、LGの本社へ呼ばれて、行ってきたぞ」
「へー、上に報告したらそんなことになってたんだね。で、どうだった?」
「瞑想で部屋の中にいる人達の人数が分かるのは、俺の才能だそうだ」
「じゃあ、他の人はLG内で瞑想をしたとしても、ケンみたいな超能力は手に入らないってこと?」
「訂正すると、手に入らない可能性が高いってとこだろうな」
「そっかー。じゃあ今後は瞑想するのをやめちゃう人も出てくるかもね」
「いや、情報は俺とスピアしか知らないから、瞑想したい人達は、瞑想を続けるだろうさ。何て言ったって、隠しパラメーターも上がるみたいだし、何より頭がスッキリするからな」
「そうなんだ。知らなかったよ。集中力が上がるだけじゃないんだね」
「ヒトミの言うとおり、集中力を上げる目的で瞑想している人がほとんどだろうさ」
「だけど、そもそも瞑想している人の数が少ないだろう?俺みたいにエスパー的になる人は、今後出てくるかも不明だ」
「だねー」
「でも、これからもケンは瞑想を続けるんでしょ?」
「ああ、その方がメリットがありそうだからな」
「一時、やめていたが、これから本格的に瞑想開始だ。する時間があるか分からないけど」
「そうそう。この間のPvPでスキルに経験値が入らないのはおかしい、って報告があって急遽スキルレベルが上がることになったよ。ケンみたいに優勝した人なんかは、それなりにスキルアップしているはずだから、確認してみてね」
「了解した」
「それじゃあLGの世界へいってらっしゃい」
久しぶりに感じるのは、昨日の本社へのお呼ばれのせいだろう。
どれどれ、スキルがどうなっているか確認してみるか。
精密遠投レベル10、反射神経レベル15、曲芸師師範レベル22、星属性魔法レベル14になっていた。どのスキルもまんべんなく伸びている。
シャワーを浴び、ホテルを出る。マグナスの広場で瞑想を行う。広場にはたくさんの人達がいるので、数えきれない。だが気配を感じることは出来るので、それをボーッと繰り返していた。
やがて飽きてきたので、曲芸師ギルドへ向かう。正確にはリンのやっているハンバーガーショップへ行く、だった。
行列が出来ていたので、俺は最後尾に並ぶ。行列は徐々に捌けていき、俺の番になった。トマト
「レタスハンバーガーを一つ」
リンに注文した。すると、
「売り切れだ」
と返事が返ってきた。
「じゃあ、ハンバーガーを一つ」
「まいどあり」
100ゴールド支払ってハンバーガーを食べる。美味いんだ、これが。
ハンバーガーを食べ終わったところで、リンに話しかける。
「何か困っていることはないか?」
「ああ、ちょうど良いところにきたな。困っていることなら、あるぞ」