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キャラメイク

ブックマーク、評価よろしくお願いします。

是非最新話までお読み下さい。

縛りプレイ、それは通常プレイに飽きてきた者が行う荒行である。普通は楽できるところを何かしら制限を入れてクリアしていったり、デバフをかけて乗り越えて行くことだ。


普通はそんな事をやりたがる者はいないのだが、ごく稀に存在する。そういったことに快楽を覚える者、自分の限界を確かめようとする者理由は様々である。やっていてもほとんどが軽度の縛りプレイであり、見ていて笑えるものがほとんどだ。


だがしかし、このVRゲームLife is GameことLGでは誰もが驚くような縛りプレイを行おうとする青年が一人いた。名前を伊原健二と言う。大学生だ。今は夏休み期間である。


「早速アバター作っていかなきゃな!」

健二はLGにログインしてアバターを作り始めた。髪色は元々の黒。瞳の色は青にした。

「そうだ。髪型は前髪を長めにしてと・・・」

目元が隠れるくらいの前髪にした。これだけでも戦闘に支障をきたす。なにせ前が見えにくいからだ。


クラスメートがいたら即こう言っただろう。

「せっかくのイケメンが台無しだ」

と。


LGは今日が稼働日初日だ。もはや珍しくなくなってきているVRゲームの中でも戦闘に重きを置き、モンスター狩りが出来ると話題のゲームだ。勿論生産職にもこだわっており、生産職が戦闘職を支える形になるだろう。


健二はアバター名を「ケン」にし、続いてはスキル決めだ。スキルは五つまで選べるのだが、ケンは、剣職人、鎧職人、アクセサリー職人、曲芸師、アクロバットの五つを選択した。前半三つは、あることをするため。後半二つは、ベータ版で難易度が高過ぎると話題になったスキルを選択した。ちなみに後で条件を満たすとスキルは他のものを取得出来る。


LGには決まった職業はないのだが、やりたいことによってスキル決めする傾向にある。例えば剣士なら剣職人、二刀流、ダッシュ、反射神経、気配探知。回復職ならヒール、魔力回復、魔力増大、水魔法、シールドといった感じである。


しかしケンのスキル構成は、生産職ながら全く関係ない後半のスキル二つを取得している。ただし、曲芸師とアクロバットの組み合わせは面白い。どちらも難易度のせいでゴミスキル扱いされているが、鍛練すれば良い感じになりそうである。それに後から五つのスキルを追加することが出来るので、そこまで心配することはないだろう。


そうしてスキルを決めたケンはチュートリアルを受けることになった。


「初めまして、こんにちは。チュートリアルを担当するヒトミだよ」

妖精さんが話しかけてくる。

「初めまして、よろしく頼む」

「うん、うん。それじゃあチュートリアルを始めていこうか」


「なるほど剣職人、鎧職人、アクセサリー職人の三つを取っているということは、生産職を希望かな?」

「いや、あくまでも戦闘職を目指している」

「えっ!?でもこのスキル構成だと戦闘職はかなり厳しいよ?」

「それが良いんだ」

不思議そうな顔をするヒトミ。

「まあ、どういうプレイスタイルをしたいかは本人次第だしね。気を取り直して、早速剣職人のチュートリアルを行っていくよ。左右に振れる針が中心にきたら剣を金槌で打ってね」

しかしケンは左いっぱいに針が傾いた時に金槌を打ってしまう。

「あー、これは失敗だね。真ん中に針がきた時叩かなくちゃ」


見てみると

剣 攻撃力-15

と表示されている。


「いや、大成功だよ、ヒトミ。これを待っていたんだ」

「どういうこと?」

と首をかしげるヒトミ。

「生産物にマイナス効果をつけれると分かったことが大きいのさ。それに隠しパラメーターとしてプレイヤーの行う行動には、繰り返せば伸びていくんだよな?どういった方向であれ」

「うん。よく知ってるね。じゃあ尚更真ん中で叩かないと隠しパラメーターは上がっていかないよ」

「うん。外し続けるそれでいいんだ。なにせ狙っているのはマイナス値の大きな武器と防具だからな」

「なんか努力の方向性間違えてない?自由にやれるのがLGの特徴だから、別に良いけどさ。鎧とアクセサリーも作ってみる?」

「それは隠しパラメーターにつながるのか?」

「残念ながらあくまでチュートリアルだからのらないよ」


そう言ってから話題の方向性を変えるヒトミ。

「曲芸師とアクロバットを試してみない?予想以上に難しいと思うよ。それと曲芸師とアクロバットは相性が良いよ」

「なら物は試しだ。体験させてくれ」

すると、足元がぐらつき始め、まともに立っていられなくなる。思わず座り込むと、コーヒーカップにでも乗っているかのように目が回る。これじゃあアクロバットどころの話じゃない。それでもなんとか立ち上がると、思い切り前にジャンプしてみた。転んで後頭部を打ってしまったが、これはゲームのチュートリアル。体力が減ることもなかった。


それよりも今の前へのジャンプ、三メートルくらい跳躍してなかったか?左右にふらつきながら三メートルって凄い記録だと思うんだが。


「今みたいにジャンプを失敗すると、LGではダメージが入るから注意してね」


「曲芸師とアクロバットはもう少し練習した方が良いんじゃない?でないと、まともな動きが出来ないよ?」

「うーん、でも始まりは街の中からなんだよな?それならこのままログインしようかな?」

「んもう、せっかちな人ね。それじゃあLGの世界へ行ってらっしゃい」

評価よろしくお願いします。

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