第3話 転生
封印された異空間で男は考えていた
「さてと、これで戦争終わってくれればいいけど」
そう言うと男は転生の魔法陣を構築し始めた
「この魔法の欠点はいつ、どこに、どんな形で転生するか選べないことだよなぁ」
そんなことを言いながら魔法陣を完成させた
そして男は、ひと振りの刀をとり出した
「理滅刀...師匠の形見、今つかわしてもらうよ」
そう言うと男は、理滅刀の柄に手をかけ魔法陣に向かって構えた
「居合抜刀術・刹那繚乱」
すると刹那の間に何百もの斬撃を放っていた
だが魔法陣にはなんの傷も付いていない、その男は魔法陣にかかっていた人は転生できないという理を切り伏せていた
これにより転生が可能になるのだ
「ふぅ、やっぱり2回もこの理を切るのはさすがに無茶だったかな」
そう言うと手に握られていた理滅刀の刀身が砕け散った
「最後の最後まで師匠には世話になったな」
「師匠、ありがとうございました」
そう言って刀身の無くなった理滅刀に深く一礼をした
「約束は守ったよ、次君に会えたら今度は平穏にに暮らしたいな」
まるでそこに誰かいるように柄とは別の方向に向かってそっと呟いた
そして男は目を閉じた