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7月6日 ミトラ修道院
「あ、目が覚めたね。大丈夫?どこか痛いかな?」
痛い。全身が。
なにこれ。
顔をしかめて返事の代わりにする。
背中と腰の痛みがひどい。
関節という関節が痛い。皮膚も痛い。
できれば喋りたくないけれど、相手が私一人に向けて話しているので喋らないわけにはいかない。
「こ‥こは」
どこ?
「ここはミトラの修道院。私はマイって言うの。ここで見習いをしていまっす!あなたは?」
・・・私?
「私、は・・・」
頭の中に霞がかかったように全てがぼやけている。かろうじて名前のようなものが浮かんだ。
「ユリース・・・?」
これは名前なんだろうか?
「かわいい名前。あなた、どこから来たの?近くの海辺に倒れてたの・・・」
どこから・・・?
考えてみるが、答えのようなものは浮かんでこない。
「・・・わからない。」
「ん、そうなのか。ひどくうなされてたし、すこし混乱してるのかな。もう少し休めばきっと思い出すね。食べ物準備しておくから、もう少し寝なね。」
すこし鬱陶しいが、安心して良いことはわかった。
何より、柔らかい布団が久しぶりで、心地よい。
何も覚えていないのに、布団が久しぶりっていうのはわかるんだな。
・・・だめだ、動ける気がしない。寝よう。





