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新世界の構築(最終章)
この時だけは、夫婦。天が同じく泣きながら、神竜を抱きかかえた。天竜の深い愛が、ずっと神竜がこの黒竜の存念に置き換わる事を阻止していたのだ。それは、清治、竜神にも分かった。それは母天神天竜の至上の愛と何ら変わりのないものだった。つまり、それこそが神竜の真髄だった事も知る。そして、彼女は、現天上界に必ず必要な者なのだ。
「全て・・分かった。もう決定したよな。魔怪鳥なんて居なかったんだ、最初から。そう俺達や、天上界の全員が思わされていただけだったんだよ」




