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新世界の構築(最終章)
「もう良い・・」
清治は呟いた。竜神は顔を歪めながら、
「神竜・・もう良い。戻れ・・お前にそんな事をさせちまって悪かったな。許せ」
竜神が言うと、神竜の姿は戻っていた。そしてその美しい双眸から、滂沱の涙が毀れた。そして平伏する。
「う・・うううう・・清治様、おいたわしゅう御座います。予想した事とは言えど、私はこんな・・こんな黒竜の存念等知りたくも御座いませんでした」
「神竜!もう良い、もう良いよ・・辛かったな。そして、よくぞ頑張った。俺はお前の真心、真髄を知る事が出来た、有難うな」
「て・・天竜殿!」




