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新世界の構築(最終章)
「分かっていたから、その向こう側で俺達の動向をずっと眺めていたんだな、竜神は」
「ああ・・しかし、それも逆作用だった。ますます、俺の力を削いで行く。だけど、俺の櫂鴛棒が力を戻してくれるんだ。それの繰り返しさ。そして清治の八波が、俺が食い止めていた「時の狭間」の壁を、そっち側から破ってくれた。俺には、最後の力が必要だったんだ」
「そうか・・」
天は短く言った。これこそ、相互作用と言うものだろう。機能して初めて竜神も、この世界に戻れたと言う事になる。彼も待ち構えていたのでは無い。清治達を待って居たのである。最後の鍵を開けてくれと・・。竜神が言う。




