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新世界の構築(最終章)
「思う?天竜殿にしては、不確かなお言葉ですね」
神竜は、天竜の一言一言に、その隙を見つけて切り込むのだった。
「おいおい・・夫婦喧嘩かよ」
清治が苦笑いしながら茶々を入れる。そんな些細な事は、どうでも良い事だと清治は思っているが、二人にとっては、実はどうでも良い事では無かったようだ。
「まあ、良い。じゃあ、このエリアの鼓動は何だ。そして確かに存在があると思える気配は何だ。それを確認したからこそ、ここへ来られたんだろう?それが侵入路と言って、何ら不合理な言葉では無い」




