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再び・・
それだけ大変であった事を、自ら巴竜の口から言わせるのは、清治がそこまでの労苦をねぎらい、褒め称えようとしているのである。そうか、よくやった、大変だったなと・・その一声がモチベーション維持に繋がるのである。よし、やってやろうと言う次なる意欲にもなって行く。そこでも清治は、本当に様々な体験の中から、気づかいを見せるのだった。これは自然に出る言葉。そして、清治自身の心の成長が、重要なファクターになっている事を、この時点では余りにも周囲にも自然であり、彼の持ち得る生まれつきのその性情もあって、真に気付いている者は居なかった。そして、これから最も重要な部分に触れて行く事になるのである。




